この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蜜会…五月雨
第4章 五月雨(さみだれ)
5
「う、ぅぅ………」
わたしはうずくまり、口の中のモノを、ティシュに吐き出していると……
「先に寝るよ……」
カチャカチャ―――
と、ベルトを閉め直している夫が、少し上気した目を向け、そう、言ってきた。
「ぅぅ…………」
「少し…キツいから…よく流してな…」
夫はそう言い放ち…
バタン―――
と、浴室のドアを閉じ、寝室へと向かった。
「………………」
キツいから…
それは、今夜の残り香…
心の鎧…
いつもより、わざと、強く、甘くしたフレグランス―――
鏡に映る、自分を見つめる…
そこに居るのは誰………
わたしなの……
それとも……
違うの…………
「ふぅぅ……」
鏡を見つめ、ため息を漏らし…
少しだけ、呼吸が浅くなる…
そして、夫の、歪んだ唇―――
わたしは、鏡から見つめてくる、自分の目を見つめながら、乱れた服を脱いでいく…
『キツいから…』
そして、あの歪んだ唇が…
わたしの心から、離れない。
わたしはゆっくりと、時間をかけて、入念に洗い、清め…
ベッドへと、静かに忍ぶ。
「……………」
聞こえる、夫の寝息……
さすがに、今夜は、目覚めなかった。
シンとした寝室に…
春の終わりの、微かな雨音が…
静かに聞こえてきていた。
そして、わたしは、布団に潜り…
スマホに触れ…
『明日も逢いたい』
気付けば、指先が、動いていた―――
「う、ぅぅ………」
わたしはうずくまり、口の中のモノを、ティシュに吐き出していると……
「先に寝るよ……」
カチャカチャ―――
と、ベルトを閉め直している夫が、少し上気した目を向け、そう、言ってきた。
「ぅぅ…………」
「少し…キツいから…よく流してな…」
夫はそう言い放ち…
バタン―――
と、浴室のドアを閉じ、寝室へと向かった。
「………………」
キツいから…
それは、今夜の残り香…
心の鎧…
いつもより、わざと、強く、甘くしたフレグランス―――
鏡に映る、自分を見つめる…
そこに居るのは誰………
わたしなの……
それとも……
違うの…………
「ふぅぅ……」
鏡を見つめ、ため息を漏らし…
少しだけ、呼吸が浅くなる…
そして、夫の、歪んだ唇―――
わたしは、鏡から見つめてくる、自分の目を見つめながら、乱れた服を脱いでいく…
『キツいから…』
そして、あの歪んだ唇が…
わたしの心から、離れない。
わたしはゆっくりと、時間をかけて、入念に洗い、清め…
ベッドへと、静かに忍ぶ。
「……………」
聞こえる、夫の寝息……
さすがに、今夜は、目覚めなかった。
シンとした寝室に…
春の終わりの、微かな雨音が…
静かに聞こえてきていた。
そして、わたしは、布団に潜り…
スマホに触れ…
『明日も逢いたい』
気付けば、指先が、動いていた―――

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


