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蝶恋乱舞~禁断の策略愛に溺れて
第5章 熱田での再会
そこに座っていたのは帰蝶ではなく、光秀自らが送り込んだ影武者、菫だった。

「光秀さま、残念です。帰蝶さまは私をここに据え置いてお出かけになられました」




そのころ帰蝶は、町人に扮して熱田神社にむかっていた。信長の身を案じて、いてもたってもいられず、ついにしびれを切らして那古野城を飛び出したのだ。

お供には同じく武士の素性を隠した梁田政綱という男がついている。

梁田政綱。
彼は信長の家臣だが、とある事情によって帰蝶の護衛をするようになっていた。

どうしても信長が、政綱の顔を覚えられなかったのだ。

戦功をあげても、優れた戦法を具申しても、
「よくやった・・・で、お前、名前は」
と毎度尋ねる。

この政綱という男の顔は、記憶に残るような特徴がまったくない、というのが特徴なのだ。

だが、そんな政綱に、帰蝶だけはある”才能”を見出していた。
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