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蝶恋乱舞~禁断の策略愛に溺れて
第5章 熱田での再会

───どうかしら。逆にこの短刀で父上を刺すことになるかもね

そう言った帰蝶の顔には、以前とは違う、異様な鋭さをたたえた笑みが浮かんでいた、という。


───肚が据わったのだな

この会話の様子を聞いたとき、光秀は思った。
帰蝶の成長ぶりが頼もしかった。

彼女にとって輿入れとは、愛でも恋でもない。

婚姻の名のもとに武将から武将へと渡り歩き、誰を盛り立て、誰を切り捨てるかを選び取ることで、自らの命を守り、守るべき国のために手をつくす。

これは、姫自らの運命をかけた戦なのだ。


───婚姻が恋ではなく戦ならば、彼女の心には、まだ俺の居場所はあるはずだ

戦は戦。恋は恋。そう思っていてくれたなら。
光秀はそればかりを願いつづけてきた。


そして今日。

帰蝶との再会の機会を待ちつつも、兵学や城の建築、鉄砲技術など興味の赴くままに学び、放浪するうち、あっという間に月日が流れた。

信長との婚姻からもう三年だ。

それでも光秀の帰蝶への想いは少しも色褪せてはいない。むしろ会えないあいだにその色合いは、一層濃く、より鮮やかになったようにさえ思えた。

───ついに会える
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