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蝶恋乱舞~禁断の策略愛に溺れて
第4章 素顔の信長
信長の腕は震えていた。
帰蝶はそっと腕を夫の背中に回し、小刻みな揺れを手のひらに感じ取る。

───殿は、寂しさを拭い去れない自分に腹を立てているのだ。

信長の腕に体を締め付けられたまま、帰蝶はそう直感した。
本当は繊細で寂しがり屋のこの十八歳の青年は、悲しみや寂しさを、怒りでしか表すことができないのだ。


帰蝶は今このとき、信長の腕にに身を任せようと心に決めた。

その想いを伝えるように、腕の中から信長の顔を見上げ、じっと見つめる。

帰蝶の瞳に、誘いの色が濃く映ったのを見て取った信長は、妖艶な光を宿したその瞳から目を離さぬまま、がむしゃらに細い腰に巻かれた帯を解き始めた。

身に着けているものを乱暴にはぎ取られた帰蝶は、このとき初めて信長の前で白い裸身を晒したのだった。
感情の昂ぶりに火照った帰蝶の肌が、むん、と匂い立つ。
とたんに、まだかすかに涙が残る信長の瞳に、欲情の火が灯った。
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