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『春の嵐』
第3章 序章。
担任がした処置は、朋華と恵樹を引き離すこと。
朋華にも、恵樹にも、教室や学校内で話すことを禁止した。登下校の方向は真逆。
話すことができなくなっていった。
そして、坂元と仲良くするように指導する担任。その後ろで頷く校長。あの頃は朋華にはわからなかったけど、今はわかっている。
坂元の母親が学校に寄付をする見返りに、息子と朋華が仲良くなれるように取り計らうように要望していたから、学校ぐるみで、好きだった恵樹と引き離され、好きでもなかった坂元と・・・。
でも、それもあっという間だった。
坂元が法螺吹きで、あることないことをベラベラ話す体重は重いが、軽薄な男子だとわかったし、事件があったから。
泣き虫の蜂屋直隆が泣くことが度々あった。
ある日、書道の時間。蜂屋は書道が得意だった。確かに綺麗な字を書く蜂屋。
それは朋華も知っていた。それが、授業中に泣き出した。上手く書けないから泣いているのかと思っていた朋華。
でも、坂元が、植田に、
「稲葉が墨汁を取り上げたから蜂屋が泣き出した」
と、話した。噂好きの考えなしの植田が、
「そうなんだ」
と、言うが早いか、クラス中を走り回って、
「稲葉が蜂屋の墨汁を取り上げたから泣いている」
と、伝えて回り、朋華のところにも、やってきて、同じように話した。朋華には信じられなかった。女子の多くも首を傾げ、眉を顰めていた。
植田はそのまま教室で騒ぐと、職員室に駆け込んで、日比野教頭や学年団の先生に話した。
杜撰な教員たち。多額の寄付をしている親を持つ坂元が言っていたと植田が言うと、確認もそこそこに恵樹を呼び出し、保護者まで呼び出したが、そこでわかったことは、肝心の蜂屋が、
「墨汁がなくなって書けなくて困っていたら、墨汁を分けてくれて嬉しくて泣いちゃった」
と、話した瞬間。すべてが滑っていった・・・。そのことを聞いた朋華・・・。
ありえない・・・。なんなの、この杜撰な・・・。
朋華の横に立っていた香菜も同じ思いだったのか、
「マジでクソ」
と、呟きながら、右往左往する先生をバカにしたように冷めた目で見ていた。
朋華にも、恵樹にも、教室や学校内で話すことを禁止した。登下校の方向は真逆。
話すことができなくなっていった。
そして、坂元と仲良くするように指導する担任。その後ろで頷く校長。あの頃は朋華にはわからなかったけど、今はわかっている。
坂元の母親が学校に寄付をする見返りに、息子と朋華が仲良くなれるように取り計らうように要望していたから、学校ぐるみで、好きだった恵樹と引き離され、好きでもなかった坂元と・・・。
でも、それもあっという間だった。
坂元が法螺吹きで、あることないことをベラベラ話す体重は重いが、軽薄な男子だとわかったし、事件があったから。
泣き虫の蜂屋直隆が泣くことが度々あった。
ある日、書道の時間。蜂屋は書道が得意だった。確かに綺麗な字を書く蜂屋。
それは朋華も知っていた。それが、授業中に泣き出した。上手く書けないから泣いているのかと思っていた朋華。
でも、坂元が、植田に、
「稲葉が墨汁を取り上げたから蜂屋が泣き出した」
と、話した。噂好きの考えなしの植田が、
「そうなんだ」
と、言うが早いか、クラス中を走り回って、
「稲葉が蜂屋の墨汁を取り上げたから泣いている」
と、伝えて回り、朋華のところにも、やってきて、同じように話した。朋華には信じられなかった。女子の多くも首を傾げ、眉を顰めていた。
植田はそのまま教室で騒ぐと、職員室に駆け込んで、日比野教頭や学年団の先生に話した。
杜撰な教員たち。多額の寄付をしている親を持つ坂元が言っていたと植田が言うと、確認もそこそこに恵樹を呼び出し、保護者まで呼び出したが、そこでわかったことは、肝心の蜂屋が、
「墨汁がなくなって書けなくて困っていたら、墨汁を分けてくれて嬉しくて泣いちゃった」
と、話した瞬間。すべてが滑っていった・・・。そのことを聞いた朋華・・・。
ありえない・・・。なんなの、この杜撰な・・・。
朋華の横に立っていた香菜も同じ思いだったのか、
「マジでクソ」
と、呟きながら、右往左往する先生をバカにしたように冷めた目で見ていた。

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