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『春の嵐』
第3章 序章。
そんな朋華でも、学年が上がるにつれて、切なくなってきた。相変わらず優しい恵樹。横に座って一緒に給食を食べて、他愛もない話をしているだけで、キュンキュンしてしまう朋華。
この頃には梨々香と恵樹の間には隙間風が吹いていた。そこに滑り込むように入り込んでいた朋華。
でも、朋華にはそんな意識はなかった。たまたま、席が隣で、授業中も、給食の時間も、グループ活動も一緒になるだけで、割り込んだとか、二人の間を割いたとか、そんな気持ちはなかった。まして、二人を引き離そうとしたことはなかった。
だけど、梨々香に度々睨まれて、萎縮してしまう朋華・・・。心のどこかに二人の間に入り込んでしまったという疚しさがあったのかもしれない。だから、睨まれても睨み返すようなことはできなかった。
そもそも、朋華には、そんな強い心はなかった。でも、今更、滑り込んだ恵樹と距離を棄てる気はなかった。
なのに、事件が起こった。
恵樹が倒れる事件があった。何があったのかわからなかった。朋華の横にいた恵樹が倒れた。
朋華の後ろの席の坂元匡彦が、着替えていた朋華の肘が恵樹の顔面に直撃して倒れたのだと言い出した。
その事件から、距離ができた朋華と恵樹。
香菜に言わせれば、鈍い二人だったから、坂元が仕掛けた離間策にハマったということ。
恵樹を殴ったのは坂元だった。確信犯だった。朋華に話しかけて、仲良くなった坂元。しかし、話すうちに気が付いたのは、朋華の恵樹への想いだった。
二人の間に流れる空気を感じた坂元。嫉妬に狂った。何としてでも、二人の仲を裂くことを考えた。
苦悩する息子の悩みを聞いた坂元の母が授けた策が、恵樹を殴って、それを朋華の責任にすることだった。
後ろの方の席に座っていた朋華。そして、恵樹。更に最後列に座っていた坂元。
帰りの会の前、朋華が着替えるタイミングで、横を通った恵樹の顔面を力任せに殴った坂元。大きな身体の坂元の渾身の一撃を受けて恵樹が倒れた。
坂元は、
「大丈夫か!」
と、叫びながら、恵樹に駆け寄り、朋華に、
「肘が当たった」
と、言った。当たった感覚はなかったが、見ていたという坂元の話に先生は頷いた。
この頃には梨々香と恵樹の間には隙間風が吹いていた。そこに滑り込むように入り込んでいた朋華。
でも、朋華にはそんな意識はなかった。たまたま、席が隣で、授業中も、給食の時間も、グループ活動も一緒になるだけで、割り込んだとか、二人の間を割いたとか、そんな気持ちはなかった。まして、二人を引き離そうとしたことはなかった。
だけど、梨々香に度々睨まれて、萎縮してしまう朋華・・・。心のどこかに二人の間に入り込んでしまったという疚しさがあったのかもしれない。だから、睨まれても睨み返すようなことはできなかった。
そもそも、朋華には、そんな強い心はなかった。でも、今更、滑り込んだ恵樹と距離を棄てる気はなかった。
なのに、事件が起こった。
恵樹が倒れる事件があった。何があったのかわからなかった。朋華の横にいた恵樹が倒れた。
朋華の後ろの席の坂元匡彦が、着替えていた朋華の肘が恵樹の顔面に直撃して倒れたのだと言い出した。
その事件から、距離ができた朋華と恵樹。
香菜に言わせれば、鈍い二人だったから、坂元が仕掛けた離間策にハマったということ。
恵樹を殴ったのは坂元だった。確信犯だった。朋華に話しかけて、仲良くなった坂元。しかし、話すうちに気が付いたのは、朋華の恵樹への想いだった。
二人の間に流れる空気を感じた坂元。嫉妬に狂った。何としてでも、二人の仲を裂くことを考えた。
苦悩する息子の悩みを聞いた坂元の母が授けた策が、恵樹を殴って、それを朋華の責任にすることだった。
後ろの方の席に座っていた朋華。そして、恵樹。更に最後列に座っていた坂元。
帰りの会の前、朋華が着替えるタイミングで、横を通った恵樹の顔面を力任せに殴った坂元。大きな身体の坂元の渾身の一撃を受けて恵樹が倒れた。
坂元は、
「大丈夫か!」
と、叫びながら、恵樹に駆け寄り、朋華に、
「肘が当たった」
と、言った。当たった感覚はなかったが、見ていたという坂元の話に先生は頷いた。

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