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恋は静かに、長く、深く
第4章 浩平 友達のままで
「優香里が僕のことを
 何とも思ってないことなんて、
 僕自身が一番分かってるよ」

僕はうつむいて、
腹にたっぷりついた肉を見つめた。

「先生はいいよな。高校のときモテたでしょ」

僕は言って、
綺麗な歯をのぞかせて微笑んだ優男を
軽くにらんだ。

生え際に白髪が生え始めたおじさんだけど、
かっこいい。

ほっそりとした無駄な肉のない顔で、
鼻筋も通っていて、
目元もきりっとしてる。


眼鏡も、
近視だからかけている、というより
この方がカッコいいからかけている、
と言う感じがする。

垢まみれの眼鏡が
ブクブクのほっぺたの肉にうずまりそうな僕とは
正反対だ。


わざわざ中年家庭教師にモテない烙印を押されなくても、

僕のおでこにはすでにその不名誉な烙印が
何個も何個も重なるように押しまくられている。



こっちは昨日今日のブ男ではないのだ。

余計なお世話だ。
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