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恋は静かに、長く、深く
第4章 浩平 友達のままで
「お前、
 優香里ちゃんのことが好きなんだろ」


唐突にその家庭教師は言った。

このおじさんの名前は
江藤というのだが、

それ以外のことはまだ
よく知らない。


何度かお母さんの店に
弁当を買いに来て、

僕の話を聞いて
家庭教師をやらせてほしいと申し出たそうだ。


江藤先生が母に持ち掛けた謝礼の額は、
とんでもなく安かった。

だからお母さんは
二つ返事でその申し出を受けた。


勉強ができる僕を
塾に行かせたいと思っていた母にとっては
渡りに船のいい話だったのだ。



江藤先生が、

「ここはエックスを利用した
 方程式を立てるんだろ」

というノリで
勉強と無関係な恋バナを始めたので、

思考回路が混乱した。
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