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2026 人質交換を託された女 (上巻)
第3章 囚われの身
その時、「あとは任せてください…」と冷静な声が聞こえた。目の前の先生が発した言葉だった。

リーダーの手がすぐに止まった。その事に私は驚き、目の前の男を見つめた。

主犯格の男は「あとは頼んだぞ…」と言い残し、渋々この場を離れていく。狭い廊下を早足で歩き、応接スペースの方に向かっていた。

肩が大きく上下するほど呼吸が乱れていた。目の前の男を見つめた。男も大きく深呼吸をしていた。

男の手が私の背中の縄に伸び、「こっちだ…」と誘導していた。私は男の顔を見上げ、『もしかしたら…この先生と呼ばれる男が…リーダーなのかもしれない…』と思った。あの男の手がピタッと止まった背景には、そんな力関係があるのかもしれないと、男たちを冷静に分析していた。

先生の男に誘導された先は、『女子更衣室』だった。男が扉をゆっくりと開けた。中のライトは消されたままで薄暗かった。
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