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2026 人質交換を託された女 (上巻)
第3章 囚われの身
男は私が見ることができない背後で、縄を束ねているようだった。2つの縄束は洗面台から消え、1つがボックスから追加で使用された。全て私の体に絡みつき、なかなか解けそうもなかった。『大人しくしていれば…痛い思いはしない…』と縄から教えられた気がした。

男は背中で縄を束ね、いくつか結び目を作り、締め上げることで『囚われの身』となったことを私の心に念押ししてくるようだった。その動きに合わせ、私の体は後ろに引かれ、手繰り寄せられ、胸の鼓動がどんどん早くなっていく。男の操り人形にされた気分だった。逃げ出すこともできないと悟った。

上半身は腕を後ろに縛られたせいで、体の正面はどこも隠せない、無防備な状態だった。制服という防護服を着ているが、そんなものは隙だらけの体には無意味のように思えた。3本の帯のように巻かれた縄が、体のラインをはっきりと浮かび上がらせていた。ネクタイを絞め、襟で閉じられた首筋、なだらか線を描く細い肩幅、ベストの縁に沿って、女らしい柔らかいラインが腰まで伸び、2つのボタンの起伏が、女の膨らみの高さを伝えてきていた。

男に後ろ髪を撫でられても、首を振る、俯くだけ、そんな形だけの抵抗に留まってしまう。男からの強制に抵抗の意思を示すも、それは全て表面的なジェスチャーになってしまう。
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