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2026 人質交換を託された女 (上巻)
第3章 囚われの身
体を激しく揺すり、望まない理不尽な拘束を拒み、自身の認識と現実が一致せず、体は変な感じがしていた。後ろに回され、縛られた腕を上下に動かそうとすれば、体は前屈みになっていく。また腕を左右に動かそうとすれば、肩が緩やかに回ってしまう。

縄は、そんな体の動きを先回りして、あしらうように体に這ってくる。

「少し窮屈になるが…辛抱してくれ…」

鏡の正面に立たされ、脇の下に縄が通された。胸に掛けられた縄がギュッと締まってくる。その締まりに思わず「ハァッ…」と息が漏れ、体を傾けてしまう。左右の脇が締められ、鏡に映る縛られた姿を見つめ、無力感に捕らわれていた。

男はプライベートボックスから、新たに縄束を取り出していた。束から解かれた縄が、腰に2重3重と巻かれていく。脇腹の背後からはみ出す指を伸ばせば、届きそうなくらい近くを縄が這い、届かないと認識すると、腰を左右に揺らしてしまう。キュッとウエストを締められ、「ふぅ…」と息が漏れる。

有無を言わさず、容赦なく巻かれていく縄に、体は左右に揺れ、最初は拒否反応を示していた。しかし今は、縄の密着度と、体の窮屈さに調和が取られている気がしていた。確かに動きは封じ込まれた感じがするが、体には痛みがなかった。上半身に縄という服を着せられたような一体感を強く感じていた。
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