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2026 人質交換を託された女
第2章 大役
「どうぞ…」とその男に着席を促がされる。

再び首を左右に回し、周囲を見回した。他の犯人グループの姿が見えなかったからだ。

「失礼します…」と頭を下げ、男の向かい側に座っていく。

目の前の男も顔にフードを被り、私を見つめる視線は、眼光鋭く、目に力があった。

先程扉を開けた男が背後から近付き、ペットボトルの水をテーブルに置いていく。

「ありがとうございます…」とお礼を伝え、その男が私の正面に回るのを視界内で見届けた。

この時、4人の男たちが事務スペースのパーテーションボードの陰から、ソファーに近付いてくるのが見えた。そして彼らは私の左右と背後に立っていく。

もう建物内の移動は行動範囲が制限され、常に監視されることを悟った。

彼らは合計6人いることが分かった。全員が同じ格好をしていた。頭にフードを被り、タイトな長袖シャツを着ていて、下は幾つもポケットの付いたカーゴパンツを穿いていた。おそらくソファーに座る、目の前の男がグループの主犯格と見て間違いないだろう。
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