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2026 人質交換を託された女 (上巻)
第5章 スマートマウス(2)
背後の男は、猿ぐつわの結び目を解き、手拭いをゆっくりと口元から外していく。その際に、布のコブについた液が糸を引いていた。
やっと普通に呼吸する機会が訪れ、糸を引いた唾液より、こちらの方に安堵の息を「フッ…」と漏らしていた。
「水を飲むか…?」
主犯格の男がペットボトルの蓋を開け、私に水を薦め、近付けてくる。
それは開封済みのボトルで飲みかけだった。中に何が含まれているか分からず、私は首を横に振った。
「これは君の残した水だ…忘れたか…大事に取っておいたんだ…」
その言葉は、事が彼らの計画通りに進んでいることを暗示していた。私はここに来た時から、身柄を確保されることが決まっていたと、再認識させられた。
「頂きます…」と主犯格の男に伝え、ボトルは背後の男に渡されていく。ゆっくりと背後から忍び寄るのが、猿ぐつわの布ではないかと思いつつも、水のボトルが出てきて、口を開いていく。男に補助してもらう形で、何口か含み、そっと口を閉じていく。
主犯格の男が電話機に手を伸ばしていく。
「先方は君のことを待っていたようだ…」
やっと普通に呼吸する機会が訪れ、糸を引いた唾液より、こちらの方に安堵の息を「フッ…」と漏らしていた。
「水を飲むか…?」
主犯格の男がペットボトルの蓋を開け、私に水を薦め、近付けてくる。
それは開封済みのボトルで飲みかけだった。中に何が含まれているか分からず、私は首を横に振った。
「これは君の残した水だ…忘れたか…大事に取っておいたんだ…」
その言葉は、事が彼らの計画通りに進んでいることを暗示していた。私はここに来た時から、身柄を確保されることが決まっていたと、再認識させられた。
「頂きます…」と主犯格の男に伝え、ボトルは背後の男に渡されていく。ゆっくりと背後から忍び寄るのが、猿ぐつわの布ではないかと思いつつも、水のボトルが出てきて、口を開いていく。男に補助してもらう形で、何口か含み、そっと口を閉じていく。
主犯格の男が電話機に手を伸ばしていく。
「先方は君のことを待っていたようだ…」

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