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面会に来た嫁を襲う老人ホームの鬼畜たち
第14章 14
「それは、夫婦で話し合って、
了解を得ないとダメですよ。
奥さん、了解してくれそうにない?」
わかっていたことだが、榊原が訊く。
そもそも、茉莉花に了解させられる
力量と度量が満にあれば、
この展開にはなっていない。
そんなことは百も承知の五人。
項垂れる満。
「でも、経験を積まないとどうにもならないよ」
榊原が、そんな満に話しかけた。
それは、今までのやり取りで満にもわかっている。
「光男さんから話をしてもらったらどうだろう?」
椎名が、そんなことが可能ではないことは
これも百も承知のうえで言った。今度は光男が、
「儂から話して、応じるだろうか?
今まで、いろいろなことを提案しても、
応じられた試しはないのだが」
と、言って溜息を吐いた。
相馬が弱り切った二人の顔を相互に見て、
「親子そろって、話をされてみては」
提案した。それに対して、光男が、
「皆さんの力添えをお願いできませんか?」
と、訊くというより、お願いする感じで話した。
「う~ん。それは難しいな。
そもそも、顔見知りでもないし、
満くんが見学に来た時に、
チラッと視線を合わしたくらいで、
あとは、挨拶くらいしか…」
榊原が首を振った。
「そうですな。交渉事は得意ですが、
切るカードがない。
そもそも、我々が、できない事情を
知っているということ自体に対して、
奥様がどのように思われるか。
それも心配です。
奥様の了解を得たうえで、我々が
話を聞くべきだったのかもしれませんね」
椎名が光男と満の顔を見ながら話した。
榊原、椎名、相馬が『何か言え』という感じで、
佐藤、佐々木、瀬島の顔を見た。
「いや、多分、どんな話をしても、
満さんの奥さんが、今回の件を、
承知することはないと思いますよ」
光男の担当ケアマネジャーとして、
茉莉花と接点がまだある瀬島が話した。
「それまた、どうしてだい?」
わかりきっているのに、
あえて、そう言ったのは、相馬。
「性格ですよ。説得されるような
性格ではありません。
さきほど、光男さんが仰ったように、
他人が提案して承知するのは、
よほどエビデンスがある場合です。
単なるお願いでは無理ですよ」
瀬島が話すと、頷く相馬。
「難物だな」
椎名が呟いた。
了解を得ないとダメですよ。
奥さん、了解してくれそうにない?」
わかっていたことだが、榊原が訊く。
そもそも、茉莉花に了解させられる
力量と度量が満にあれば、
この展開にはなっていない。
そんなことは百も承知の五人。
項垂れる満。
「でも、経験を積まないとどうにもならないよ」
榊原が、そんな満に話しかけた。
それは、今までのやり取りで満にもわかっている。
「光男さんから話をしてもらったらどうだろう?」
椎名が、そんなことが可能ではないことは
これも百も承知のうえで言った。今度は光男が、
「儂から話して、応じるだろうか?
今まで、いろいろなことを提案しても、
応じられた試しはないのだが」
と、言って溜息を吐いた。
相馬が弱り切った二人の顔を相互に見て、
「親子そろって、話をされてみては」
提案した。それに対して、光男が、
「皆さんの力添えをお願いできませんか?」
と、訊くというより、お願いする感じで話した。
「う~ん。それは難しいな。
そもそも、顔見知りでもないし、
満くんが見学に来た時に、
チラッと視線を合わしたくらいで、
あとは、挨拶くらいしか…」
榊原が首を振った。
「そうですな。交渉事は得意ですが、
切るカードがない。
そもそも、我々が、できない事情を
知っているということ自体に対して、
奥様がどのように思われるか。
それも心配です。
奥様の了解を得たうえで、我々が
話を聞くべきだったのかもしれませんね」
椎名が光男と満の顔を見ながら話した。
榊原、椎名、相馬が『何か言え』という感じで、
佐藤、佐々木、瀬島の顔を見た。
「いや、多分、どんな話をしても、
満さんの奥さんが、今回の件を、
承知することはないと思いますよ」
光男の担当ケアマネジャーとして、
茉莉花と接点がまだある瀬島が話した。
「それまた、どうしてだい?」
わかりきっているのに、
あえて、そう言ったのは、相馬。
「性格ですよ。説得されるような
性格ではありません。
さきほど、光男さんが仰ったように、
他人が提案して承知するのは、
よほどエビデンスがある場合です。
単なるお願いでは無理ですよ」
瀬島が話すと、頷く相馬。
「難物だな」
椎名が呟いた。

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