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御朱印女と怪談男〜にさつめっ☆〜
第30章 神寂びの森とつながる未来
風宮のお参りの後、神楽殿に赴き、御朱印を頂くことにする。
やっぱり大きな神社だけあって、少しだけだが、御朱印の受領所の前に列ができていた。

「俺、もらってきてやるよ。なんか選択肢あんまりないみたいだし」
「巴の分も僕が」

男性陣がそう言ってくれたので、私と巴さんは、近くの松の木の下で腰を掛けて待つことにした。

「巴さん、もうすぐお子さん生まれるんじゃないですか?」
「うん・・・来月が予定日なの」
「お腹、重そうですね」
「赤ちゃん、育ってる証拠だから・・・なんか嬉しいんだよね」

触らせてほしいと言うと、そっと手を取って、お腹の上に置いてくれる。
「なんか今、赤ちゃん寝てるみたい。
 あまり動かない」

どうやら胎動はいつもあるわけではないらしい。

「動く時は、すっごく動くのわかるんだけどね」
そう言ってふふっと笑う。

「出産って、どんな感じなんだろう・・・?」
思わず聞いてしまった。
意識してない・・・って言えば嘘になる。
自分が出産する可能性を、やっぱり考えちゃう。

「う・・ん、はじめてだから、不安はあるけど・・・
 プレママ教室とかでいろいろ教わったり、
 自分でもネットで調べたりね
 いろいろわかると、不安も少なくなるっていうか」

それに旦那さんがいるから・・・
そう言って柔らかく笑った巴さんの顔は、
なんだかもうお母さん、って感じがした。

「ゆらさんは?
 結婚、するんでしょ?」

ドキン、とする。

「ふふ・・・素直さん、素敵な人よね、
 前会った時は、ちょっと迷ってたみたいだけど、
 またこうして仲良く旅行しているってことは?」

そんなふうに言われて、耳まで赤くなってるのを感じる。
前に巴さんに言われたことを思い出す。

『恋愛も、結婚も、暮らしも・・・ひとりでするんじゃない』

そんなふうに巴さんは言ってくれた。
素直さんと半同棲を重ねて2ヶ月目・・・、
ふたりで考えて、買い物したり、お出かけしたり、
びっくりさせられたり、話を聞いてもらったり・・・。

ひとりで過ごすのとは違う日々。
なんだかそれは、思った以上に・・・素敵だった。

「巴さんたちみたいに、なれるかな?
 私たち・・・」
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