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御朱印女と怪談男〜にさつめっ☆〜
第30章 神寂びの森とつながる未来
【神寂の森とつながる未来】

伊勢神宮の外宮は、内宮よりも歴史が浅い。

一説によると、内宮に祀られている天照大神の身の回りのお世話をするために、食物の神を祀ったのが始まりとされる。だから、ここでのお参りは『衣食住に事欠きませんように』というような類のもの、もしくは『五穀豊穣』祈願をするのが習わしなのだそうだ。

祀られている神様は『豊受大御神(とようけのおおみかみ)』という豊作などを司る女神様である。

「要するに、ここは、天照大神の食堂ってわけか」
「まあ、そうなの・・・かな?」

神秘の神社が大衆食堂のような色合いを帯びてしまい、若干罰当たりな気もするが、概ね解釈は間違ってない。

鳥居を抜け、木製の小さな橋を渡る。
橋の向こうはすでに神域。豊かな鎮守の森が広がっていた。

「さすが、伊勢神宮・・・手水舎も大きいと言うか・・・」
「うん、明治神宮みたいだね」

参拝者が多いからだろうか、手水舎に置かれている柄杓の数が非常に多い。

「そう言えば、明治神宮とか伊勢神宮って、なんで『神宮』っていうの?神社って言わねーもん?」

素直さんが、ふと気づいたように口にした。

あ、それ聞いちゃう?

手水で左手を、次いで右手を清めて口をすすぎ終わった私の頭の中で、『おたくスイッチ』がパチリと入る音がした・・・ような気がした。

「いいところに気が付きました!」

コホン、と一回咳払い。

「日本の神社・お社は大きくわけて大社、神宮、神社の3つに分かれます。
 まずは大社、これは出雲大社とかの『大社』。
 これは元は出雲大社にしか使われない称号だったのだけど、後に、春日大社、諏訪大社みたいに、その系列の神社の総本山のことを『大社』と呼ぶなど、大きい神社を表す言葉になったんだよね。
 そして神宮。これは簡単で、皇室に縁が深い神社を『神宮』と呼んだの。
 で、それ以外が神社ってわけ。」

「えっと・・・伊勢神宮は・・・皇室ゆかりってこと?」
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