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御朱印女と怪談男〜にさつめっ☆〜
第27章 古の都と深まる絆(後編)
「確かに・・・なんか圧倒されるな」
「うん、堂々としているというか、神聖な感じがすごいするね」

「ここは何の神様なの?」
「さっき、大鳥居に書いてあったと思うけど、布都御魂(ふつのみたま)っていう神様がここの御祭神なんだよ」
「そんなん書いてあったっけ?」

実はこの神社、鳥居の社額が『石上神宮』ではなく『布都御魂大神』と書かれている。そっちが本名、ということなのかもしれない。

「で?何の神様なの?」
「ここもさっきの春日大社にいた経津主命(ふつぬしのみこと)と同じ神様なの、つまり剣(つるぎ)よ」
「つるぎ?」

この布都御魂(ふつのみたま)というのは、タケミカヅチという神様が出雲の神様たちを制圧に来たときに携えていた剣の名前なのだ。経津主命(ふつぬしのみこと)はその剣が神格化したときの名前。

「剣そのものが神様なの?」
「ここは・・・うん。そう、なのかな?」
「へえ・・・」

そして、この布都御魂以外に、石上神宮にはあと二柱の神様が祀られている。

布留御魂大神(ふるのみたまのおおかみ)
布都斯魂大神(ふつしみたまのおおかみ)

それぞれ、天津神から授けられた死者をも蘇らせるという神様の宝物である『十種の神宝(とくさのかんだから)』、そして、素戔嗚尊がヤマタノオロチを退治したときに使った剣である『天羽々斬(あめのはばきり)』またの名を『蛇之麁正(おろちのあらまさ)』が神格化したものである。

要はこの神宮、全ての御祭神が、神宝や神剣という器物が元になっているのだ。

ここでもし、素直さんが『十種の神宝って?』とか『蛇之麁正って?』なんて聞いてきたら大変なことになってたかもしれない。なにせ、これらのアイテムを私は自身の小説に登場させているからだ。

しかし、幸か不幸か、そこまでそれには引っかからなかったらしく、そのままお参りをすることになった。

お賽銭箱に、いつものごとく5円玉をポイ。
二人並んで、二拝、二拍手、一礼の作法のいつものお参り。

祈ることはいつものこと。
『私の隣りにいる人を〜』というやつだ。

あと、ついでにと言っては何だが、布留御魂の神様と布都斯魂の神様には、私の小説に出演いただいたお礼を心の中で呟いてみる。

その連想で、つい、
『PVが少しでも伸びますように・・・』
というやや煩悩チックなお祈りまでしてしまった。
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