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御朱印女と怪談男〜にさつめっ☆〜
第26章 古の都と深まる絆(前編)
通路の途中、左手にはお手洗い、一番後部には、しっかりと腰掛けて使えるパウダールームがあるみたいだ。ちょっとのぞかせてもらったが、明るいし清潔感があって本当に高級ホテルの一室のようだった。

「うわぁ・・・これ、本当にバス?」

私と素直さんは、前から2番目の左右の個室に席が割り当てられていた。私がA2、素直さんがB2という番号の部屋。それぞれの個室には、深くリクライニングできるようなふかふかのシート、作業や食事ができるようなテーブルが備え付けられており、柔らかなオレンジのダウンライトに照らされていた。

それだけではない。なんかいい匂いがする・・・と思ったら、アロマディフューザーもあるし、小型の空気清浄機なんかもあったりする。防音もしっかりしているようで、カーテンを開ければ外の景色を見ることはできるが、閉めてしまえば、しんとしたプライベートスペースとなる。

これ・・・めちゃめちゃ高いのでは?

B2の部屋で嬉々として音楽のスイッチを切り替えていた素直さんをちらっと見る。

社長に顔が利くって言ってたけど・・・コネ?
もしかして、この人、私が思ってるよりすごい人なのかも・・・。

「ゆらさん・・・このバス、一旦、足柄サービスエリアで休憩とるみたいだけど、もし降りないんだったら、もうリラックスウェアに着替えちゃいなよ。」

部屋にはスリッパ、歯ブラシセット、リラックスウェアや毛布なんかも用意されているらしい。今の服でも十分寝ることはできるけれども、確かにリラックスウェアという選択肢もあるかもしれない。

パウダールームもあるなら、お化粧も落としちゃって、本格的にリラックスモードで寝ちゃってもいいかも。それに、おトイレは中にあるし、飲み物は部屋の中にあるミネラルウォーターと、買ってきたお茶で十分だ。手足もゆったり伸ばせるしで、サービスエリアで降りる必要は多分ない。

そんなわけで、ちょい窮屈ながらも、お部屋でウェアに着替えることにする。ちょうど着替え終わった辺りでバスが走り出した。

リラックスウェアでコロンと座席にもたれ、リクライニングをかけると、確かに超座り心地がいい。ウソかホントか、NASAが開発した『重力を感じさせない姿勢』とやらで、めちゃくちゃリラックスできるという触れ込みだ。
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