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御朱印女と怪談男〜にさつめっ☆〜
第26章 古の都と深まる絆(前編)
☆☆☆
「え?・・・バス旅行って・・・これ?」
4月9日の夜、私たちは、バスタ新宿に来ていた。
私の前にあるバスは白い車体にレインボーカラーの円の模様が踊るように描かれた『ドリームスリーパー号』であった。
バス1台で全席たったの11席。その全てが個室であるという、まさに走るホテルと言ってもいいものだった。
4月10日の金曜日にお休みを取り、12日まで二泊三日で伊勢旅行に行こうとなったのだが、コスト面を考えて私は『バス旅行とかでいいよ』と言ってあったのだ。
観光バスで、伊勢志摩を回るものは結構たくさんある。自分のニーズに合ったちょうどいいものを探せばとてもリーズナブル、かつ楽にあちこちの観光地や神社を回ることができるのだ。
と、いうつもりで言ったのだけど・・・
「ん?なんか違ったか?」
自分の旅行バッグと私のキャリーケースを運転手さんに渡していた素直さんが言った。
「いや・・・観光バス・・・のつもりだったんだけど?」
「ああ、ツアーも考えたんだけど、やっぱり不自由だし・・・」
それに、とこちらにちょっと顔を近づけてきて声を潜めてこう言った。
「ちょっとした事情でここの社長に顔が利くんだ。それに、俺がいっぺん乗ってみたかったんだよな」
どうやら、彼が1日休みを取る事にこだわったのは、休前日でなければ、このドリームスリーパー号の客室を都合つけやすい、というのがあったようだった。
何だそれ、顔が利くとかカッコいいし、ふっと見せたいたずらっぽい笑顔もなんだか素敵だぞ・・・。ちょっと、ドキッとしてしまった。
「というわけで、はい、これ。今回の『旅のしおり』」
ぽん、と冊子状になったお手製のしおりが渡される。この間の淡路島旅行の時といい、なんともマメな感じだ。
そして、開くとちゃんと1ページ目の『旅程』のところに、『往路:ドリームスリーパー号』と書いてある。
「さ、準備できたし、乗り込もうか」
「わ・・・靴脱ぐんだ」
急峻な階段にきちんとスリッパが用意されている。履き替えて乗車すると、左右にズラッと扉が並んでいる。どうやら、そのひとつひとつが個室であり、黒を基調としたシックな壁がそれらを仕切っていた。
「え?・・・バス旅行って・・・これ?」
4月9日の夜、私たちは、バスタ新宿に来ていた。
私の前にあるバスは白い車体にレインボーカラーの円の模様が踊るように描かれた『ドリームスリーパー号』であった。
バス1台で全席たったの11席。その全てが個室であるという、まさに走るホテルと言ってもいいものだった。
4月10日の金曜日にお休みを取り、12日まで二泊三日で伊勢旅行に行こうとなったのだが、コスト面を考えて私は『バス旅行とかでいいよ』と言ってあったのだ。
観光バスで、伊勢志摩を回るものは結構たくさんある。自分のニーズに合ったちょうどいいものを探せばとてもリーズナブル、かつ楽にあちこちの観光地や神社を回ることができるのだ。
と、いうつもりで言ったのだけど・・・
「ん?なんか違ったか?」
自分の旅行バッグと私のキャリーケースを運転手さんに渡していた素直さんが言った。
「いや・・・観光バス・・・のつもりだったんだけど?」
「ああ、ツアーも考えたんだけど、やっぱり不自由だし・・・」
それに、とこちらにちょっと顔を近づけてきて声を潜めてこう言った。
「ちょっとした事情でここの社長に顔が利くんだ。それに、俺がいっぺん乗ってみたかったんだよな」
どうやら、彼が1日休みを取る事にこだわったのは、休前日でなければ、このドリームスリーパー号の客室を都合つけやすい、というのがあったようだった。
何だそれ、顔が利くとかカッコいいし、ふっと見せたいたずらっぽい笑顔もなんだか素敵だぞ・・・。ちょっと、ドキッとしてしまった。
「というわけで、はい、これ。今回の『旅のしおり』」
ぽん、と冊子状になったお手製のしおりが渡される。この間の淡路島旅行の時といい、なんともマメな感じだ。
そして、開くとちゃんと1ページ目の『旅程』のところに、『往路:ドリームスリーパー号』と書いてある。
「さ、準備できたし、乗り込もうか」
「わ・・・靴脱ぐんだ」
急峻な階段にきちんとスリッパが用意されている。履き替えて乗車すると、左右にズラッと扉が並んでいる。どうやら、そのひとつひとつが個室であり、黒を基調としたシックな壁がそれらを仕切っていた。

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