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御朱印女と怪談男〜にさつめっ☆〜
第23章 祈りの先とつながる想い
本殿のある敷地に複数の建屋がある作りは、伊勢神宮とか出雲大社とかを彷彿とさせる。

中央にある本殿に祀られているのが主祭神である『撞賢木厳之御魂天疎向津媛命(つきさかきいつのみたまあまさかるむかつひめのみこと)』なのだそうだ。

「長っ!名前長っ!」
「そうだね、一息で言えないし、そもそも覚えられない」

ものすごく長い名前だ。ネットで調べてみると、意味的には『榊(さかき)に憑(つ)く威厳に満ちた神、天を離れる流星の女神』だそうで、天照大神がその威厳を示した姿・・・のようだ。よって、天照の荒御魂・・・というわけである。

「なんか流星の女神とか・・・ちょっとかっこいいな」
「いろいろ謂れあるみたいだけどね、さすがの私もそこまでは知らないや」

でも、なんとなく、静かで重々しい雰囲気を感じるような気がする。
それはこの神社が神様の強いエネルギーを司る側面、『荒御魂』を祀ってるからかもしれない。

「なんかね、一説によると、荒御魂の神様をお参りするときって手を叩かないんだって」
「なんで?」
「うーん・・・荒ぶる神、だから?」
「なるほど、パンパン手を叩くと、『うっせーんだよ!てめえ、あ?』みたいになる・・・ってことか?」

ヤンキーじゃあるまいし、そうではないと思うけど・・・。

この手を叩いてはいけない説は、『そういう説もある』程度のものだ。
他の参拝客を見ていると、普通にみんな二礼、二拍手、一礼の作法でお参りしているようなので、私たちもそれに倣って、結局いつも通りにお参りすることにした。

荒御魂社はエネルギーが強く、その分、願いを叶える力も強いらしい。
そして、この廣田神社は勝運合格、開運隆盛、子授安産、文学歌謡、厄災消除、交通安全、立身出世、罪障祓滅、先導開拓・・・まあ、いろいろなことをうまくいかせてくれる・・・そんなご利益があるらしい。

「何お願いする?」
「うーん・・・そうだな・・・商売がうまくいきますように、とか・・・あと・・・」

あと、の後ろの言葉は聞くことができなかったけど、なんとなくわかる気がした。

二拝、二拍手・・・神様、ちょっとうるさくしてごめんなさい、って思いながら・・・そして、祈る。
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