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御朱印女と怪談男〜にさつめっ☆〜
第22章 国生みの島と出会いの縁(後編)
「じゃあ・・・しっ、失礼しますっ!」

なんだかわからないけど、謎の緊張感があって、運動部の部員かよ、と思ってしまうようなぎこちない返事になる。巴さんが、ここね?と言って手を置かせてくれたところ、そこには確かにぽこん、ぽこん、と動きを感じる。

うわああああっ!!

「どう?ここ、赤ちゃん・・・動いてるのわかる・・・かな?」
首がもげそうなほど、頷いてしまう。
「わ、わかる、わかります!・・・すごいっ!」

手に伝わってくる感じからして、とても元気いっぱいに動いてるみたい。

「これ、お手々なのか、足なのか・・・頭かもしれなけど・・・結構、最近、いっぱい動くんだ」

なんて言って笑っている巴さんは、すっかりお母さんのお顔をしている。
お腹の中の赤ちゃん・・・この子が生まれてきて・・・大きくなる・・・?

それは、私にとって、神様が国を生むよりも大きな奇跡みたいに感じる。

「いいなあ」

つい、考えていることが声に漏れた。
小さな声だったから、と思ったのだけど、巴さんにはバッチリ聞こえていたみたい。

「ふふふふ、だったら・・・ゆらさんも、素直さんに赤ちゃん欲しいって・・・お願いしないと。ふたりは結婚する、予定なんでしょ?」

け、けけけ・・・結婚!?
いや、その・・・そ、それはぁ・・・

ボンと、顔が上気するのを感じてしまう。それは多分、お湯のせいだけ・・・ではない。

「二人を見ていると、私も旦那さんと出会った頃を思い出すな」

巴さんたちも、出会って割とすぐに半同棲を始めたみたい。それからしばらく経って同棲、そして付き合い始めて1年後に結婚をしたのだそうだ。

「旦那さんは、最初から同棲したかったみたいなんだけど、私が・・・遠慮というか、引き伸ばしちゃって・・・」

巴さんとしては、年の差を考えてのことだったみたいだけど、最後は結婚することにして、いざそうなってみたら、もっと早くに応えてあげればよかったと思った・・・なんて言っていた。

「ゆらさんも、赤ちゃん欲しいんだったら・・・結婚、早いほうが・・・いい・・よ?」

そんな風に言われると、今まで自分の中で漠然としていた・・・『結婚』ということが、なんだか現実味を帯びて感じられてくる。

赤ちゃん・・・か・・・
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