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御朱印女と怪談男〜にさつめっ☆〜
第13章 間章:桜の時
「ちょっと、こうしてもいい?」
きゅっとしがみつくと、彼の匂いがより近くに感じられる。
「もちろん、いいけど・・・」
なんとなく、彼は釈然としないという様子だった。
それはそうだろう。
今、私が思い出したこと全部、言えばきっと分かってくれると思うけど、言うつもりはない。言わないでも、甘えさせてくれるって知ってるから。
ぎゅってしたまま、もう一度、まだ咲いていない桜の方に目をやった。
その下に、去年の私が立っていた。
その私に言ってあげたい。
『頑張ってれば・・・ちゃんと出会えるから・・・ね?・・・ゆら』
「行こうか」・・・そう言って歩き出す、私と彼。
唇には歌
ハミングから始まって、小さく詞を紡ぐ。
歌うのはもちろん『桜の時』
「あ!それ知ってる」
「知ってる?」
「aikoだろ?その歌、俺好きなんだよ」
「ほんと?」
「カブトムシ、もいいけどな・・・久しぶりに聞いたな〜。どんな歌詞だったっけ?」
夕暮れの公園を二人で歩く。
同じ歌を口ずさみながら。
腕を絡ませて、しっかりとした結びつきを感じながら。
そんな、春先の光景だった。
きゅっとしがみつくと、彼の匂いがより近くに感じられる。
「もちろん、いいけど・・・」
なんとなく、彼は釈然としないという様子だった。
それはそうだろう。
今、私が思い出したこと全部、言えばきっと分かってくれると思うけど、言うつもりはない。言わないでも、甘えさせてくれるって知ってるから。
ぎゅってしたまま、もう一度、まだ咲いていない桜の方に目をやった。
その下に、去年の私が立っていた。
その私に言ってあげたい。
『頑張ってれば・・・ちゃんと出会えるから・・・ね?・・・ゆら』
「行こうか」・・・そう言って歩き出す、私と彼。
唇には歌
ハミングから始まって、小さく詞を紡ぐ。
歌うのはもちろん『桜の時』
「あ!それ知ってる」
「知ってる?」
「aikoだろ?その歌、俺好きなんだよ」
「ほんと?」
「カブトムシ、もいいけどな・・・久しぶりに聞いたな〜。どんな歌詞だったっけ?」
夕暮れの公園を二人で歩く。
同じ歌を口ずさみながら。
腕を絡ませて、しっかりとした結びつきを感じながら。
そんな、春先の光景だった。

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