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透明な部屋
第7章 伊那春香の部屋 5/21(水)
クソジジイのお気に入りのあの子。
『私にもあんな頃があった』
彼女を見て、その頃を懐かしく思う。
出勤すればそんなことを思っていたなんてウソのようだった。
私は、男に負けないように仕事をこなしていく。
そうしないと認められないと言わんばかりに……。
「先輩はすごいですよね。私は早く休みがこないかなってそればかりですもん」
お昼ご飯を一緒に食べていた後輩が言った一言。
悪気ない彼女の言葉に苦笑いする私。
『そんなこと言ってられるのは、若いうちだけ』
心の中で毒づく。
「先輩は本当すごいです。どうしてそんな仕事頑張れるんですか?」
そう言われた私は得意げになってしまう。
「仕事で見返したいから。女だって腰掛けで仕事してるんじゃないってところを見せたい」
「へえーそれはすごいですねー」
「感心してないで澤部さんも頑張って」
「私は先輩には悪いですけど、そんなにかな」
私は彼女の向上心のなさに呆れた。
『そんなんだから、女は男から舐められるんだ』
男を押しのけるくらいじゃないと女は仕事で認められない。
女はいつだって、男から女としてしか評価されてないんだから。
『私にもあんな頃があった』
彼女を見て、その頃を懐かしく思う。
出勤すればそんなことを思っていたなんてウソのようだった。
私は、男に負けないように仕事をこなしていく。
そうしないと認められないと言わんばかりに……。
「先輩はすごいですよね。私は早く休みがこないかなってそればかりですもん」
お昼ご飯を一緒に食べていた後輩が言った一言。
悪気ない彼女の言葉に苦笑いする私。
『そんなこと言ってられるのは、若いうちだけ』
心の中で毒づく。
「先輩は本当すごいです。どうしてそんな仕事頑張れるんですか?」
そう言われた私は得意げになってしまう。
「仕事で見返したいから。女だって腰掛けで仕事してるんじゃないってところを見せたい」
「へえーそれはすごいですねー」
「感心してないで澤部さんも頑張って」
「私は先輩には悪いですけど、そんなにかな」
私は彼女の向上心のなさに呆れた。
『そんなんだから、女は男から舐められるんだ』
男を押しのけるくらいじゃないと女は仕事で認められない。
女はいつだって、男から女としてしか評価されてないんだから。

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