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母なる果実
第2章 後篇 果実の滴
「えっちな動きしてる…。」

 悪戯っぽく女がつぶやく。

「だって…気持ち、いいから…。」

 恥ずかしそうに控えめに俯いているその表情に反して、腰の動きはさらに激しくなっていった。
 可愛い――と、その様子に胸を躍らせながら、女はそっと手を離す。そして、自らの豊満な膨らみを抱え、彼の聳り立つそれにあてがうと、二つの果実の間にきゅっと挟み込んで、優しく覆い隠してしまった。

「ああっ…!」

 その温かく柔らかな感触に、男は堪らず身体を仰け反らせて喘いでしまう。

「私のおっぱいに、出して…?」

 そんな彼女の甘くて優しい一言が男の脳に響いて、全身に稲妻が走ったようにあらゆる所を刺激する――。
 そして、女はその柔らかな果実で、彼の熱い欲望の象徴を優しく包み込みながら、激しく、それでいて優しく、上下に擦り始めた。

 柔らかく重たい膨らみが彼の下腹に当たるたびに、ぱちん、ぱちんという湿った音が部屋に響く。
 当たる一瞬だけ、果実の隙間から彼の滾った先端が姿を覗かせていて、その度にそこから溢れ出た透明な汁が、彼女の柔肌をさらに湿らせていた。

「はぁはぁっ…あぁっ、だめっ…!」

 あまりの刺激に、男は息を切らしながら身体を仰け反らせ、苦悶の表情を浮かべてしまう。しかし、そんな彼の意思に反して、下半身は快感を求めるかのように懸命に腰を振ってしまっていた。
 女は彼のそんな姿を見て、憐れむような表情を浮かべる。早く解放させてあげたい――その一心でより一層激しく、豊かな果実で滾る欲望を擦った。

「あぁあっ…でちゃうっ…。」

 男は赦しを請うように、彼女の目を見て訴えかける。

「いいよ、出して…!」

 その瞳を真っ直ぐ見つめ返しながら、女は赦しの言葉を彼に与えた。

「うぅっ…うぁああっ!」

 そしてついに、言葉にならない叫びと共に、全身をびくんっと痙攣させ、滾った先端から濃厚な欲望の塊を噴き出し、彼女のたわわな果実を白く染めながら果ててしまうのだった――。
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