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今日も私は、お父さんとお兄ちゃんとセックスする。
第40章 文化祭
「嫌いじゃねーけど、あんたからは受け取りたくねーな。だってこれってあれだろ? 物で釣ってみんなの機嫌取ろうってやつ。大人がよくやるやつな。そんなんで陽菜が喜ぶと思ってんのかよ」


 石田くんがそう言うと、みんなシーンとなった。


「……っ」


 私は一ノ瀬さんがそんなつもりでつむぎのバウムを持ってきたんじゃないってわかってる。でもみんなからすればそう思うかもしれない……。


「そうだな、確かに物で釣るのは良くない。だけどオレはチャンスだと思ったんだ」

「……は?」

「このバウムクーヘンを作っている店主はうちの会社のクライアントでね、今経営困難で困ってるんだ。どうしたら沢山の人にすみれ洋菓子店を知ってもらえるか考えていたところ、彼女から文化祭に来てほしいと頼まれてね。だから彼女の立場を利用することにしたんだ」


 そう言うと、一ノ瀬さんは私に向かって微笑んだ。


「彼女はうちの会社で職業体験したからね、すみれ洋菓子店のことも知ってる。だから、オレが今こうして宣伝していることも許してくれるだろう。きっと彼女も、みんなにすみれ洋菓子店のことを知ってほしいと思ってるはずだ」


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