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今日も私は、お父さんとお兄ちゃんとセックスする。
第40章 文化祭
 どうしよう、一ノ瀬さんとキスしちゃった……。今度は間違いじゃなくて、一ノ瀬さんからの好意で……。


「陽菜? そんなところでぼーっと突っ立って何してるんだい?」


 一ノ瀬さんの車から降りてしばらくぼーっとしていたら、後ろからお父さんに声をかけられた。


「あっ、お父さん……」


 お父さんに一ノ瀬さんに送ってもらったところ、見られてないよね?


「風邪ひくよ、早く家の中に入ろう。ん? それはなんだい?」


 お父さんが私が持っているケーキの箱に気付く。


「これね、クライアントのケーキ屋さんで貰ったの。私がデコレーションしたんだよ」

「へぇ、職業体験は楽しかったみたいだね」


 にっこり笑うお父さんを見て、胸が痛む。さっきまで一ノ瀬さんと車の中でキスしてたなんて、絶対に言えない……。


「おっ、なんだ二人一緒かよ。おかえりー」


 家の中に入ると、真人お兄ちゃんが珍しく夕ご飯を作ってくれていた。


「なんだ? 誕生日ケーキもう買ってきたのか?」

「違うよ、ケーキ作り体験でデコレーションしたの」


 ケーキの箱をテーブルの上に置いて蓋を開けると、少しグチャッとなっていた。


「へえ、形は悪いけど美味しそうじゃん」

「出来上がりは綺麗だったんだよ?」


 たぶん一ノ瀬さんに抱きしめられた時に傾いたのかな……。



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