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からだはずっとあなたを忘れない ~体に刻む愛された記憶~
第1章 からだはずっとあなたを忘れない -完結-
その日、何度目かの絶頂に体が震えたあとしばらくして息が整ってから、目頭に残った涙を人差し指の背で拭いながら、圭一郎の胸に顔をうずめたまま美也子が言った。
「前にあなたのおうちを見に行ったことがあるの」
「いつ?」
「もうずいぶん前、あなたとこうなってから少しして…」
「そうだったんだ…」
美也子の顔のほうを向かずに、遠くを見るような眼で圭一郎がつぶやくように言った。