この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
独りの部屋
第3章 灯りの向こう、指の熱

カーテンの隙間から、街の灯りが静かに差し込む。
淡い橙が、彼の肩をなぞるように揺れていた。
――好きって、こんなに静かなんだ。
彼の指が、私の鎖骨をそっとなぞる。
爪を立てるでもなく、ただ、そこに在ることを確かめるみたいに。
唇が、肌に落ちる。音を立てない、柔らかな口づけ。
それだけで、胸の奥がきゅっと疼いた。
「…触れても、いい?」
囁きは、私の耳たぶの裏で震えた。
答えるより先に、もう彼の手は、私の太腿にかかっていた。
ゆっくりと、慎重に。けれど確実に、布をずらしていく。
冷たい空気に晒された肌の上を、指がなぞる。
ぬるく熱い感触が、肌の奥へ染み込んでいくようだった。
「そんな顔するんだね」
私の頬に落ちた声は、少し笑っていて、でもどこか切なげだった。
唇が胸に触れた瞬間、思わず指がシーツを掴んだ。
それを見逃さず、彼はゆっくりと、口づけの痕を増やしていく。
右に、左に、甘噛みと吐息が交互に舞い降りる。
まるで、私という夜を一枚ずつ、ほどいていくようだった。
淡い橙が、彼の肩をなぞるように揺れていた。
――好きって、こんなに静かなんだ。
彼の指が、私の鎖骨をそっとなぞる。
爪を立てるでもなく、ただ、そこに在ることを確かめるみたいに。
唇が、肌に落ちる。音を立てない、柔らかな口づけ。
それだけで、胸の奥がきゅっと疼いた。
「…触れても、いい?」
囁きは、私の耳たぶの裏で震えた。
答えるより先に、もう彼の手は、私の太腿にかかっていた。
ゆっくりと、慎重に。けれど確実に、布をずらしていく。
冷たい空気に晒された肌の上を、指がなぞる。
ぬるく熱い感触が、肌の奥へ染み込んでいくようだった。
「そんな顔するんだね」
私の頬に落ちた声は、少し笑っていて、でもどこか切なげだった。
唇が胸に触れた瞬間、思わず指がシーツを掴んだ。
それを見逃さず、彼はゆっくりと、口づけの痕を増やしていく。
右に、左に、甘噛みと吐息が交互に舞い降りる。
まるで、私という夜を一枚ずつ、ほどいていくようだった。

