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わたしのお散歩日記
第8章 夏の海
 今年の夏は暑い。お家を出てちょっと歩いただけで滝のように汗が流れ出てくる。もっと早い時間に出られればまだ涼しいのだけど、いろいろ家事に構っているうちにお日様の日差しはどんそん強くなってしまう。まあ、家事にしてもそんなにてきぱきとこなしているわけでもないから自業自得。

 今日は珍しく若い女の子が散歩している。二十歳前くらいだろうか。タンクトップにランニングパンツ。ひとしきり走った後のクールダウンという感じでわたしの前を歩いている。白い太腿が強い日差しを浴びてまぶしい。きっと水着姿も似合うだろう。若いって羨ましい。いっそのこと水着姿でお散歩したらいいのに。貴女ならきっと許される。女が水着姿でお散歩するのがそれが当たり前になればわたしも水着姿でお散歩したい。きっと許されないでしょうね。でも、そんなことを思ってしまうくらいの暑さ。

 水着姿で歩きたいなんて思っても、そもそも水着なんて何年も着ていない。押し入れのどこかにはあるはずだけど。最後に来たのはいつだったかしら。それも思い出せないくらいずっと前のこと。花柄プリントのワンピース。そう、たぶん区民プールで泳いだのが最後。

 あれからお腹周りもお肉がついちゃって。そんなこともお散歩を始めた動機のひとつでもあるのだけど。ゆるゆる歩いているよりも、プールでしっかり泳いだ方がからだを引き締めるには効き目があるっていうけど、プールに行くのはもうすこしましな体型になってからにしたい…なんて、そんなことを言っていたら、いつになっても水着は着られないけど。ビキニじゃないんだからたるんだお腹をさらすわけではないけど、ワンピースは、からだのラインが如実にあらわれてしまう。自意識過剰なだけで誰も見向きもしないのはわかっているけれど。

 水着を着て歩きたいなんて思ったのは暑さのためだけではないって自分ではわかっている。昔々のおはなしだけど、わたしにもぴちぴちした女の子だった時代があった。職場の女性たちで海に行って、パラソルの下で寝そべったり、海の中に入ってはしゃいでみたり。男の人の視線を感じても、嫌という気持ちはなかった。むしろ、もっと見て、なんて思っていたくらいだったから。実際、声も掛けられたこともあったけど、ついていく勇気まではなかった。あのときついていっちゃったらどうなっていたのだろう? なんて、今でもときどき思う。
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