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誰にも言えない回顧録
第2章 28歳 大学職員
背丈はそう変わらなかったが、力関係のなせるものか無意識に見下ろされているような気持ちになっていた。
どうすれば、、いいんですか
思わず聞き返す。
何をしろと言うのだろう。
片隅の塔屋の物陰に移動するよう目で促される。
そして、それまで黙って傍らに佇んでいた二人の2年生に声をかける。
あなたたち、あちらを見張っておいて
言われて二人は、黙ったままいかにも心得ているかのように踵を返し、階段からの出入口へと消えていった。
他生徒の姿を警戒させるつもりのようだ。
ついぞ知らなかった。
移動した塔屋の物陰は、他棟や体育館、またグラウンドなど校地内からはまるで見えない。
敷地外からも対面する雑木林の茂みが目隠しとなり、完全に視線は遮られていた。
つまり私は
屋外に身を置きながら、人知れず密室に閉じ込められた状況に陥っていた。
どうすれば、、
緊張で喉がやけに乾く。
かすれ声で同じ問いを繰り返す私に、先輩が静かに言った。
忠誠を誓えると言うなら、、私の脚を舐めなさい
耳を疑った。
具体的に想像していたわけではないけれど
何かもっと残酷な無理難題を突き付けられる気がしていた私は、肩透かしにあって拍子抜けした気分になった。
痛めつけられるわけじゃない。
そう思った途端に心は落ち着いてきた。
次第に相手の心理を想像するゆとりまで生まれてくる。
真顔で言い切っておきながら、本人の耳朶はやや紅潮し表情も強張っている。
ほら。
そんなことを言っていて、自分でも少々恥ずかしく思っている証拠ではないのか。
要は。
容姿の目立つ私が面白くないのだ。
自分が一番。
そんな自負心にすがりたくて、私に屈辱を味わわせたい一心なのだ。
不思議で仕方なかった。
私から見れば、羨ましいくらい少女としての伸びやかな美しさに溢れているのに。
これから大人びていく青春の過程を存分に楽しめるだろうのに。
私みたいに年齢不相応に成熟してしまっている人間なんて、何一ついいことないのに。
とはいえこんな状況に追い込まれている。
どう応じればいい?
受け身でいるままでは向こうのペースにはまってしまうだけだ。
自分から状況を動かしていかなければ。
瞬時に思考を巡らせた私は、間髪入れず判断した。
狼狽えていても仕方がない。
とことんやりきってみるしかない。
はい、わかりました、、
私は即答した。
どうすれば、、いいんですか
思わず聞き返す。
何をしろと言うのだろう。
片隅の塔屋の物陰に移動するよう目で促される。
そして、それまで黙って傍らに佇んでいた二人の2年生に声をかける。
あなたたち、あちらを見張っておいて
言われて二人は、黙ったままいかにも心得ているかのように踵を返し、階段からの出入口へと消えていった。
他生徒の姿を警戒させるつもりのようだ。
ついぞ知らなかった。
移動した塔屋の物陰は、他棟や体育館、またグラウンドなど校地内からはまるで見えない。
敷地外からも対面する雑木林の茂みが目隠しとなり、完全に視線は遮られていた。
つまり私は
屋外に身を置きながら、人知れず密室に閉じ込められた状況に陥っていた。
どうすれば、、
緊張で喉がやけに乾く。
かすれ声で同じ問いを繰り返す私に、先輩が静かに言った。
忠誠を誓えると言うなら、、私の脚を舐めなさい
耳を疑った。
具体的に想像していたわけではないけれど
何かもっと残酷な無理難題を突き付けられる気がしていた私は、肩透かしにあって拍子抜けした気分になった。
痛めつけられるわけじゃない。
そう思った途端に心は落ち着いてきた。
次第に相手の心理を想像するゆとりまで生まれてくる。
真顔で言い切っておきながら、本人の耳朶はやや紅潮し表情も強張っている。
ほら。
そんなことを言っていて、自分でも少々恥ずかしく思っている証拠ではないのか。
要は。
容姿の目立つ私が面白くないのだ。
自分が一番。
そんな自負心にすがりたくて、私に屈辱を味わわせたい一心なのだ。
不思議で仕方なかった。
私から見れば、羨ましいくらい少女としての伸びやかな美しさに溢れているのに。
これから大人びていく青春の過程を存分に楽しめるだろうのに。
私みたいに年齢不相応に成熟してしまっている人間なんて、何一ついいことないのに。
とはいえこんな状況に追い込まれている。
どう応じればいい?
受け身でいるままでは向こうのペースにはまってしまうだけだ。
自分から状況を動かしていかなければ。
瞬時に思考を巡らせた私は、間髪入れず判断した。
狼狽えていても仕方がない。
とことんやりきってみるしかない。
はい、わかりました、、
私は即答した。

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