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誰にも言えない回顧録
第2章 28歳 大学職員
何の変哲もなく退屈な日々。
私は心地よく楽しんでいた。
とにかく目立たない自分でいたかった。
その他大勢の一人でいたかった。
郊外にある学園への通学に乗り継ぐ電車とバスは混雑することはまずなく長閑だった。

絵を描くことが好きだったので部活は美術部に入った。
顧問の先生が個展を開くような画家でもありその技法指導は素晴らしく、また設備は潤沢なのにも関わらず部員はもったいないほど少数、という私にとって理想的な居場所だった。
そこでわずかながら知己の友を得ることにもなった。
彼女たちは、適度に付かず離れずな交流で私の性分を尊重してくれた。

そんなほっとする毎日を過ごしていたのに。
夏休みに入る直前、私は見知らぬ上級生から唐突に呼出を受けたのだった。
言い知れぬ不安。
私は友人たちを巻き込むのが怖くて仔細を打ち明けられないまま、一人で応じることを決めたのだった。

後日の放課後、校舎の屋上。
のんびりした学校で厳しい警戒もなく、いつも開放されてはいたがついぞ足を向けたことのない場所。
時間どおり言われた場所で待った。

呼出で声をかけてきた2人を従えて、そのリーダー格と思しき人がやってきた。
その先輩の顔は見知っていた。
風紀委員会の委員長を務めている3年生だ。

背の高いとても綺麗な先輩だと思っていた。
指定の制服を普通に着ているだけなのに長い手脚がしなやかに伸び、いかにも華やかさを感じさせる。
やけにむつかしい表情をしているせいで今はどうにも威圧的に見えた。

あなた、ちょっと華美ではないかしらね
向き合うや否や、刺すように言葉を浴びせられた。

どうして。人目を引こうなんてしたことは一度もないのに。
用向きを察し、私はひどくがっかりした。
出自のせいでちょっと毛色の違う私の容貌。
それまでは異性の好色な視線に辟易していたけれど、所変わって今度は同性の難癖に直面することになったのだ。

そんなつもりは全くありません
いくら言葉を尽くしても、既に明確な不興を買ってしまっている相手には通じそうもなかった。

退学しろ、とでも言うつもりか。
逃げ道のない成り行きに私は内心頭を抱えてしまっていた。

どうすれば許してもらえるんですか
詰られ続けているうち私は精神的に追い込まれてしまっていた。

反省する、と言うのなら
忠誠を示しなさい
耳を疑う言葉が先輩の口を突いた。
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