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わたしの昼下がり
第25章 不意にできた時間(1)1日目
「とりあえず半日。『ダイヤモンド』はご使用中か…。『サファイア』っていうのはいい部屋なの?」
「いいお部屋だってお客様おっしゃってくださいますよ」
この旅館も、歳の行った女の人の声がしました。
「口が上手だね、おばちゃん。いくら?」
「〇千円です」
△井がお札を小さな窓から押し込むように渡し入れました。
「ここは靴箱は…」
「お靴のままでどうぞ」
部屋の鍵が渡されました。赤いカーペットが敷かれた廊下を歩いていくと『サファイア』という部屋がありました。部屋に入ると洋風のつくりでベッドがあります。壁には花柄の壁紙、ところどころ剥がれかけて下地が覗いています。
「なるほど、これは『いいお部屋』だ」
△井がソファーにどっかと腰を下ろし、タバコに火を付けます。
「じゃあ、今日は、時間も気にしないでいいんですね。いやぁ、こんなことはあるとは。きっと奥さんに神様がご褒美を下さったんですね」
信心深いとは思えない△井がそんなことを言います。
「…とは言え、ずっとここにいる訳にもいかないのでしょうね。夜中でもお家にいないとマズイこともあるかもしれませんね」
やはり冷静な△井です。実家から、”娘が熱を出した”とか、電話が掛かってくるなどいかにもありそうなことです。
「外に出ていることはあっても、夜通し電話にも出なかったら、あとあと言い訳も面倒ですね…。まあ『好事魔多し』と言いますからね。今日のところは必要以上に欲張らないようにしましょうか。いつもみたいに2時間、3時間で打ち止めになるのとはわけが違うんですからね。それに、明日も、明後日もあるんだし…」
△井に手招きされて隣に座ります。
「時間がない中でせわしなくイタすのも、まあ、悪くはないんですがね。たまには、時間も気にせず奥さんとたっぷり愉しみたいですからね」
△井が無遠慮にわたしのからだをまさぐります。ソファーの前に置かれた小机の小皿にスキンが三袋。
「三つで足りますかね。足りるわけないですよね。そのときは帳場からもらってきますよ。それとも、もしかして?」
今日は、一応安全日です。わたしは黙って頷きました。
「いいお部屋だってお客様おっしゃってくださいますよ」
この旅館も、歳の行った女の人の声がしました。
「口が上手だね、おばちゃん。いくら?」
「〇千円です」
△井がお札を小さな窓から押し込むように渡し入れました。
「ここは靴箱は…」
「お靴のままでどうぞ」
部屋の鍵が渡されました。赤いカーペットが敷かれた廊下を歩いていくと『サファイア』という部屋がありました。部屋に入ると洋風のつくりでベッドがあります。壁には花柄の壁紙、ところどころ剥がれかけて下地が覗いています。
「なるほど、これは『いいお部屋』だ」
△井がソファーにどっかと腰を下ろし、タバコに火を付けます。
「じゃあ、今日は、時間も気にしないでいいんですね。いやぁ、こんなことはあるとは。きっと奥さんに神様がご褒美を下さったんですね」
信心深いとは思えない△井がそんなことを言います。
「…とは言え、ずっとここにいる訳にもいかないのでしょうね。夜中でもお家にいないとマズイこともあるかもしれませんね」
やはり冷静な△井です。実家から、”娘が熱を出した”とか、電話が掛かってくるなどいかにもありそうなことです。
「外に出ていることはあっても、夜通し電話にも出なかったら、あとあと言い訳も面倒ですね…。まあ『好事魔多し』と言いますからね。今日のところは必要以上に欲張らないようにしましょうか。いつもみたいに2時間、3時間で打ち止めになるのとはわけが違うんですからね。それに、明日も、明後日もあるんだし…」
△井に手招きされて隣に座ります。
「時間がない中でせわしなくイタすのも、まあ、悪くはないんですがね。たまには、時間も気にせず奥さんとたっぷり愉しみたいですからね」
△井が無遠慮にわたしのからだをまさぐります。ソファーの前に置かれた小机の小皿にスキンが三袋。
「三つで足りますかね。足りるわけないですよね。そのときは帳場からもらってきますよ。それとも、もしかして?」
今日は、一応安全日です。わたしは黙って頷きました。

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