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隷婦 狙われた淫らな発情妻・実雅子 ~中出しの快楽に堕ちて~
第34章 翔太とのデート
     そう、俺が否定するより先に、
     神浦という男子が、
     「違うよ。こいつ、不登校」
     と、バカにしたように話したはず。
     他の男子も俺をバカにしたように
     ゲラゲラ笑っていて、
     虫唾が走ったのは憶えている。
     その男子を睨んだのは俺ではなく、
     実雅子だった。
     その男子に何も言わずに、
     突っ立っていた俺に、
     「ここに座ったら」
     と、自分のレジャーシートの
     実雅子が座っている向かい側を
     指差したんだった。
     他の男子の驚いた顔は憶えている。
     そして、俺に、
     「失礼よね。せっかく来たのに」
     と、実雅子は、言ったんだった。
     小学二年生。恋愛感情とか、
     そんなものはなかったけど、
     嬉しかったことを思い出した。
     そう。こいつは、昔から
     そういうヤツだった。

車は雨天の中、阪神高速を走っていた。黙っている佐川の横で、実雅子も黙って、ワイパーの動きを見ているかのように前を見ていた。

     そう、遠足で、
     誰にも気が付かれることなく
     黙って歩いていた俺・・・。
     弁当を食べ終わったあと、
     同級生に、俺を紹介して、
     俺に、一人ずつ、
     誰か教えてくれた。
     そう、学校に戻ってから、
     解散になって・・・。
     「学校に来てね」
     と、賢しらなことを
     先生でもないのに、
     言って、手を握ったのも、
     こいつだった。
     でも、俺は行かなかったが。
     やはり、俺が
     素直じゃないのが
     悪いのか・・・。
     そう、今ならわかる。
     俺みたいなヤツを、
     『天邪鬼』って呼ぶのだと。

フッと運転しながら笑った佐川。

「どうしたの?」

と、聞いた実雅子。

「いや、思い出し笑いさ」

と、言って、

「奈良は初デートにちょうどいいって思わないか?」

と、聞く佐川。
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