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隷婦 狙われた淫らな発情妻・実雅子 ~中出しの快楽に堕ちて~
第32章 再会

沸々と沸き立つ夫への怒り。
お気に入りで
ボロボロになるまで使った
ファミリアの布バッグ。
ファミちゃんと
リアちゃんのクマの
アップリケが付いた
お気に入り。
ボロボロだったのは事実。
小学校から高校まで12年間、
愛用していて、
最後は、ボロボロだったけど、
大事に仕舞っていたのに、
夫は勝手に捨ててしまった。
無くなっていることに
気が付いたのは、わたしだった。
「ここに仕舞っていたカバンがない」
と、言ったら、
「汚いものを仕舞っておくな!」
と、一喝された。わたしも怒って、丸一日、口を利かなかった。夫も気が引けたのか、新しいトートバッグを買ってくれた。Louis Vuittonのバビロン・トート。誰も高級カバンが欲しいから怒ったわけではなかった。ただ、謝ってほしかったのに、謝らずに、新しい鞄を渡す夫に愛想が尽きる思いだった。
それでも、時間が過ぎて、わたしの方から折れた。そう、『いくら想い出が』と言っても、わからない人にはわからないんだと、言い聞かせて。
夫への怒りを思い出したとき、実雅子の目に、佐川のショルダーバッグが視界に入った。カバンのことを思い出していたから、自然と、視線がそこに向いた。
バッグのベルトの金具に付いたパスケース。ボロボロのパスケース。ファミちゃんと、リアちゃん・・・。思い出した・・・。これは・・・。
黙って、実雅子が思案している様子を見ていた佐川が、実雅子の視線に気が付いて、
「覚えている?」
と、聞いた。見覚えがあった。というか、思い出した。これは、
「わたしがチョコレートと一緒にあげた・・・」
言葉にならなかった。そう、中学受験があるから、バレンタインデーより1か月早く渡したバレンタインチョコレート。それと一緒に手渡したパスケース。合格祈願の思いを込めて、頑張って!と手渡した・・・。
「ずっと持っていたの?」
聞かなくてもわかった。ここまでボロボロになるなんて、それしかない。紐の部分や金具は新しいものに交換されていたけど、合皮の部分や布の部分はボロボロ。縫い糸が解れていた。
「だって、お前がくれたお守りみたいなものだから」
佐川が笑った。
お気に入りで
ボロボロになるまで使った
ファミリアの布バッグ。
ファミちゃんと
リアちゃんのクマの
アップリケが付いた
お気に入り。
ボロボロだったのは事実。
小学校から高校まで12年間、
愛用していて、
最後は、ボロボロだったけど、
大事に仕舞っていたのに、
夫は勝手に捨ててしまった。
無くなっていることに
気が付いたのは、わたしだった。
「ここに仕舞っていたカバンがない」
と、言ったら、
「汚いものを仕舞っておくな!」
と、一喝された。わたしも怒って、丸一日、口を利かなかった。夫も気が引けたのか、新しいトートバッグを買ってくれた。Louis Vuittonのバビロン・トート。誰も高級カバンが欲しいから怒ったわけではなかった。ただ、謝ってほしかったのに、謝らずに、新しい鞄を渡す夫に愛想が尽きる思いだった。
それでも、時間が過ぎて、わたしの方から折れた。そう、『いくら想い出が』と言っても、わからない人にはわからないんだと、言い聞かせて。
夫への怒りを思い出したとき、実雅子の目に、佐川のショルダーバッグが視界に入った。カバンのことを思い出していたから、自然と、視線がそこに向いた。
バッグのベルトの金具に付いたパスケース。ボロボロのパスケース。ファミちゃんと、リアちゃん・・・。思い出した・・・。これは・・・。
黙って、実雅子が思案している様子を見ていた佐川が、実雅子の視線に気が付いて、
「覚えている?」
と、聞いた。見覚えがあった。というか、思い出した。これは、
「わたしがチョコレートと一緒にあげた・・・」
言葉にならなかった。そう、中学受験があるから、バレンタインデーより1か月早く渡したバレンタインチョコレート。それと一緒に手渡したパスケース。合格祈願の思いを込めて、頑張って!と手渡した・・・。
「ずっと持っていたの?」
聞かなくてもわかった。ここまでボロボロになるなんて、それしかない。紐の部分や金具は新しいものに交換されていたけど、合皮の部分や布の部分はボロボロ。縫い糸が解れていた。
「だって、お前がくれたお守りみたいなものだから」
佐川が笑った。

