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なりすました姦辱
第1章 脅迫されたOL


 ──慌てて土橋の手を振り払おうとした汐里だったが、間に合わずにストッキングは大きく破り裂かれた。

「何すんのよっ──て、ちょっと、しつこ……オッサン!!」

 透布による暈しが失われたショーツの丸みへ、再び無遠慮に顔を寄せてくる中年男の頭を、汐里は両の手のひらで抑えようとしてきたが、動きを読んでいた保彦はタイミング良く両手首をつかみ、逆に腕を引っ張ってこれを固めた。

「……んやぁっ!」

 無防備となった柔丘の中心へと、思い切り吸い付く。スカートの裾越しに目線だけで見上げると、か弱い叫び声は自身の耳にも届いたようで、汐里は悔しげに眉間を寄せて唇を結んでいた。その顔つきを鑑賞しながら、ぴったり密着させた唇の中で舌を差し出し、クロッチに食い込むほど舐め刮そぐ。ストッキングが無事だった頃から、大量に唾液を滲まされていたショーツは疾に飽和しており、繊細な場所まで生温かい汁気が到達していることだろう。

「……やめ……て……」
「んむぅ……いひ匂い……。広瀬さんのパンティ、おいひいよぉ? まだお風呂入ってひなひから、ひっぱいエッヒな味がする」

 シャワーを浴びる前に、体に触れられたことなんてないのかもしれない。しかも匂いどころか、今日は遅くまで残業したために普段よりも長い時間、タイトなスカートの狭い空間で汗や体臭に燻蒸されていよう場所の風味までをも指摘された汐里は、

「だ、から……、やめ……てってばっ!」

 悪寒に導かれる渾身の力で、下腹部から土橋を引き剥がした。

 だが保彦は、すぐさま手首を離し、跪いたすぐ前にあった足首へと持ち替えた。

「いったっ……!」

 少し揺さぶってやっただけで、汐里はバランスを崩して尻もちをついた。臀部を痛打して呻いているのにかまわず、マットレスの上へと引きずり上げ、無残なパンストが貼り付いたままの脚をこじ開けにかかる。

「くっ、……ぼ、暴力ふるったら、警察に言うからっ!」
「広瀬さんが大人しく愛撫させてくれないからだよ?」
「これのどこが……っていうか、あんたなんかに、どんだけ──」
「させてくれないの? 人気『おしゃべりエンジェル』の、広瀬汐里、ちゃん?」

 拒絶を遮って切り札を突きつけると、体を拗り、懸命に逃れようとしていた汐里がピタリと動きを止めた。
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