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なりすました姦辱
第1章 脅迫されたOL

すると土橋はだんだんと、恋情よりも劣情を上回らせていった。
彼氏と別れなくてもいいから、セフレになろう、と。
最低だ。
さんざん口説き文句を並べていたのに、結局は、若い女とヤリたいだけなのだ。むろん、リリは拒絶したが、土橋はまた『動画』を持ち出して迫り続けている。
(動画、か……)
ピザは一番小さなサイズにしたが、一人で食べ切れるものではなかった。保彦は何切れかを残してボール紙の容器を閉じ、啜り音を立ててドリンクを飲み干すと、両手をワイシャツの脇で拭った。自分の服なら絶対嫌だが、メッセージ履歴の土橋の愚劣さを知るにつけ、こんな奴の体も持ち物も、大事に扱わなくてもいいやという気持ちになっていた。
灰皿代わりの空き缶と一緒に見つけていたノートパソコンを手元に寄せ、電源を入れる。
冴えない中年男が若い女に対し、ここまで強気に迫れる動画に興味が湧いていた。土橋のスマホには、それらしきものは無かった。きっと、このパソコンの中のどこかにあるはずだ。
またしてもメーカーのセキュリティ対策は効果を発揮せず、顔認証で難なくデスクトップに到達することができた。クラウドストレージサービスのクライアントがインストールされており、タスクトレイのアイコンをダブルクリックすると、『女神リリたん』というフォルダが呆気なく見つかって冷笑させられた。配下には、いくつもの動画ファイルが格納されている。ひとつをダブルクリックするとプレイヤーが起動し、今まさに保彦が操作しているノートパソコン全体が画面に現れた。ウインドウが全画面表示になっており、大半を占めるエリアにはキャミソール姿の女のバストアップが映っている。
顔は、口元まで。
リリがスマホに送ってきた写真と、同じ口元だった。
「リ、リリちゃんは今日、何してたの?」
「んー? 今日はお仕事して、帰りにちょっとデパート寄って帰ってきただけです」
「デート、とか、し、しないのかな?」
「だからー、カレシいないって、言ってるじゃないですかぁ」
「リリちゃん、みたいな子が、カレシ、いないなんて、とても信じられないなあ……」
土橋は緊張と興奮に引き攣った笑み混じりに、「ち、ち、近くにリリちゃんみたいな子がいたら、俺だた……だったら、絶対ほっか、ほっと、ほっとか、ないよぉ」
彼氏と別れなくてもいいから、セフレになろう、と。
最低だ。
さんざん口説き文句を並べていたのに、結局は、若い女とヤリたいだけなのだ。むろん、リリは拒絶したが、土橋はまた『動画』を持ち出して迫り続けている。
(動画、か……)
ピザは一番小さなサイズにしたが、一人で食べ切れるものではなかった。保彦は何切れかを残してボール紙の容器を閉じ、啜り音を立ててドリンクを飲み干すと、両手をワイシャツの脇で拭った。自分の服なら絶対嫌だが、メッセージ履歴の土橋の愚劣さを知るにつけ、こんな奴の体も持ち物も、大事に扱わなくてもいいやという気持ちになっていた。
灰皿代わりの空き缶と一緒に見つけていたノートパソコンを手元に寄せ、電源を入れる。
冴えない中年男が若い女に対し、ここまで強気に迫れる動画に興味が湧いていた。土橋のスマホには、それらしきものは無かった。きっと、このパソコンの中のどこかにあるはずだ。
またしてもメーカーのセキュリティ対策は効果を発揮せず、顔認証で難なくデスクトップに到達することができた。クラウドストレージサービスのクライアントがインストールされており、タスクトレイのアイコンをダブルクリックすると、『女神リリたん』というフォルダが呆気なく見つかって冷笑させられた。配下には、いくつもの動画ファイルが格納されている。ひとつをダブルクリックするとプレイヤーが起動し、今まさに保彦が操作しているノートパソコン全体が画面に現れた。ウインドウが全画面表示になっており、大半を占めるエリアにはキャミソール姿の女のバストアップが映っている。
顔は、口元まで。
リリがスマホに送ってきた写真と、同じ口元だった。
「リ、リリちゃんは今日、何してたの?」
「んー? 今日はお仕事して、帰りにちょっとデパート寄って帰ってきただけです」
「デート、とか、し、しないのかな?」
「だからー、カレシいないって、言ってるじゃないですかぁ」
「リリちゃん、みたいな子が、カレシ、いないなんて、とても信じられないなあ……」
土橋は緊張と興奮に引き攣った笑み混じりに、「ち、ち、近くにリリちゃんみたいな子がいたら、俺だた……だったら、絶対ほっか、ほっと、ほっとか、ないよぉ」

