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わたしの日常
第16章 帰り道のわたし達
 汽車に乗っているときはひたすら眠く、眠気に襲われる理由を思い起こしては居住まいを正していたけれど、すぐにうとうととしてしまう…そんなことを幾度となく繰り返していた。義父に起こされなかったら、下りるべき駅も寝過ごしてしまったに違いない。

 バスに乗り換えてからは、いくらか頭も冴えて居眠りすることもなかった。見知った顔の人も乗っており、汽車では隣り合って座っていた義父も、バスでは列をずらして座り窓の外を眺めている。お互いが浸った非日常から日常に戻ろうとしているようだった。ふと、夫とこのバスに乗ったときの感覚がよみがえってきて、わたしは心の中で苦笑した。義父とまぐわうことが非日常であったはずなのに…。

 義父は何を思っているのかが気になった。ひと頃、夫が何を思っているのかが分からなかったように…。義父はまたわたしを抱いてくれるのだろうか…。

 そのようなことを期待する資格はわたしにはないようにも思った。S川さんに貫かれてからの記憶は定かではないのだけれど、それは。記憶が定かではなくなるくらいの感覚を味わっていたからだとわかっていたから。記憶にないわたしがどのように振舞っていたかを義父は目の当たりにしていたはずだと思うと、義父に愛想をつかされても仕方がないと思った。わたしは家に戻るのが少し怖かった。そう思っていると義父がわたしの方へ顔を向けた。 わたしが汽車に乗っているときのように眠りこけていないかをうかがうようだった。 

 「そろそろだね…」

 わたしと目が合うと、義父は小さく囁いた。いつもの穏やかな義父の声に、わたしはいくらか安心した。

 バスを降りて家に向かう暗い道を並んで歩いた。何を話したらいいのか迷った。義父も迷っているようだった。

 「芳美はどうしているかな…」
 「そうですね…」

 義父は、孫のことを口にした。日々暮らす家に向かって歩いているのだから、今日の出来事を話題にすることは避けたのだと思った。でも、そうは思ったものの、今日の出来事が娘を家に置いてのことだったと思うと、ただ相槌を打つ以上のことはできなかった。義父も同じことを思ったのだろう、わたしたちはそれ以上何も話すこともなく家に戻った。

 「おやすみ…」
 「おやすみなさい…」

 義父と二人、家に帰るとその日は早々に休んだ。
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