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わたしの日常
第13章 S川さんたちと再会した日のこと
 廊下には色の褪せた赤い絨毯が敷かれていて、歩くたびに小さく軋む音がした。途中の部屋から、低く笑うような声と、それをたしなめるような声が漏れていた。何を言っているのかまではわからなかったけれど、若くはない男女の気配がしていた。

 「牡丹」という木札の掛かった部屋に入ると、改めて挨拶をした。

 「今日はよろしくお願いします」
 「こちらこそ、よろしくお願いします」

 十畳くらいの部屋には真ん中に、人の腰の高さほどの衝立が一枚置かれ、その両側に布団が二組敷かれていた。床の間には掛け軸、古めかしい鏡台もあって、その横には浴衣と丹前と帯が四組並べられていた。部屋の隅のちゃぶ台には、S川さんが手配してくれていたお弁当が四つ置かれていた。れいこさんが座布団を並べてくれて四人でちゃぶ台を囲んでお弁当を食べた。「牡丹の間」にはお風呂が付いていた。S川さんが立ち上がって様子を見に行き、蛇口をひねったようだった。流れ出したお湯が浴槽の底を叩く音が聞こえてきた。

 お弁当を食べ終わりれいこさんが湯呑にお茶を注いでくれた。れいこさんが、小さく笑いながら、「足りましたか?」とわたしに目を向け、わたしは軽くうなずき返した。S川さんが壁のスイッチを入れると、天井の照明が灯って、布団の白いシーツが薄っすらピンク色に変わった。

 S川さんがお風呂の様子を見に行った。お湯が張られたようで、わたしたちにお風呂を勧めてくれた。家でも時折義父と一緒にお風呂に入ることはあったが、いざ、このようなところに来てみるとやはり気恥しくもある。だからと言って、別々に入るのも不自然だろうし、余計な時間がかかってしまう。義父と顔を見合わせていると、S川さんが空気を察したのか「何でしたらお先にいただきましょうか」と言ってくれた。

 立ち上がって浴衣を二組手にしたれいこさんが「では、お先に」と微笑んだ。S川さんもれいこさんに続いてお風呂に向かっていった。引き戸が閉まる音のあと、しばらくして水音が聞こえ始めた。残ったわたしたちは覚悟を決めるように唇を重ねた。

 浴室の引き戸が静かに開き、浴衣姿になったS川さんとれいこさんが戻ってきた。れいこさんが「お先にいただきました」と会釈した。義父がわたしの方に目を向けると、「ではわたしたちも」と言いながら腰を上げ、わたしも続いた。
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