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微熱に疼く慕情
第11章 【普遍的な真理】

怒りと悲しみ?
放置されてる間に他の人とセックスしてたんだって
わかった途端、怒りが沸いてきた?
自分のモノにしたいってどす黒い感情も溢れてきたかな
手を握られても握り返せない
「一華さん」って縋るような目
「ごめんね、そういう人間なんだ、私……」
「今からでも良いです、僕だけを見てください、僕、頑張りますから……絶対に一華さんの期待を裏切らない男になってみせますから」
「ううん、違うの」
「え…?」
「樹くんはもう、私の期待以上な男の子だよ?他探しても見つからないよ、樹くんみたいな人は」
「だったら……」
「私が言う、そういう人間ってのは1人じゃ足りないって事……今まで言えてなかったけど、樹くん以外にもセックスする人は居る……調教するのは樹くんだけだけどね」
「そんな……僕以外にも何人居るんですか?少なくともさっき話した元カレさんだけじゃないですよね」
「うん……」
ペットボトルをテーブルに置いて離れて座る
「もうこの際はっきり言ってください」って腹括っちゃった感じ?
「6人、かな」
ほら、言わんこっちゃない
ポロポロと泣き出した
びっくり泣き?ガチ泣き?
「うぇ〜ん」って泣かれると流石に困る
いや、泣かせて当然かな
ごめん…ともう一度だけ口にした
これなら「もう知らない」とブチ切れされた方が
踏ん切りがついた
いや、どうして欲しかった?
どんな結末を思い描いていた?
樹くんとの最後をどう迎えようとしたんだろ……
「僕はっ……僕はっ……もう戻れないんです、一華さんに捨てられたら生きる術を見失うっ…」
「そんな事…ないよ」
「僕以外に…利口な犬、居るんですか?」
「居ないよ、だからこうしてバレるまで手放せなかったの」

