パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第4章 早苗の過去

「早苗はどうなの？」

反対に今度は母がわたしに尋ねた。

「そうね。援助交際って批判されることだけど、親に負担を掛けずに、自分で自分の欲しいものを買うために稼いでいるのだから、批判されることだとは思わないわ」

そう答えた。当時は性病のこととか、その他のリスクはあまり考えていなかった。それに、避妊もコンドームさえしていれば大丈夫程度の知識しかなかった。それより、『お金』だった。そして、稀に出会えるわたしのタイプの男とのセックス。そして、上手い男とのセックス。どちらも、稀ではあったけど、宝くじに当たった様な興奮があった。

「それに、全員ではないけど、気持ちいいエッチができたら最高よ」

笑いながらわたしは母の顔を見た。母には理解できないのか、首を微かに振って唇を噛んだ。

「お母さんには、わからないよね」

わたしは母の横を見ながら笑った。

「わからなかったわ」

過去形で話す母。

「わからなかった？」

わたしが聞き直すと、

「そう。わからなかったわ。今はなんとなく、わかるような気がしてきた」

と、苦笑する母。やはり、さっき、シュウとのエッチで、リミッターが外れた？

「わかったの？」

わたしが念押しすると、

「経験したことがない感覚だったわ」

と、母は顔を赤らめながら頷いた。多分、父とではイケなかったのだと、わたしは理解した。

あのクソ親父に母をイカせるモノや腕があるとは思えなかったから、ある意味、納得だったけど。

イカせるモノも腕もないのに、母を放置して、他の女に走ったバカ親父に、マジで愛想が尽きた瞬間だったわ。

「気持ち良かった？」

わたしが聞くと、母は、恥ずかしそうに、黙ったまま、大きく頷いた。やはり、そうなのね。

「だったら、もっと積極的になったら？あの人たち、みんな、お母さんとしたいのだから」

わたしが話すと、

「え？そうなの？でも、お金の為でしょ」

と、母は戸惑っていた。状況がイマイチわかっていない感じだった。

「それもあるけど、単純に、一人の男として、お母さんを求めているのだと思うわ」

わたしは真面目に話した。

「こんなオバサンを？」

半信半疑な表情だったけど、満更でもない感じだった。