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心の中のガラスは砕けて散った
第7章 7月
山田は手を握り締め 吐き出すように言い
浮かんだ涙を綾乃は 放心した目で見ていた
山田が口を噤み 無言の時間を壁に掛かった
時計が教えて来る

「 奥さん 灰皿無いのか? 」

山田がポケットから煙草を出して 1本を咥え
リビングに紫煙が流れ 綾乃は立ち上がって台所から
灰皿を探し出して 山田の前に置いた
康二は煙草を吸わない 二人の両親達も吸わず
この家が出来て 初めての紫煙がリビングを漂う
綾乃は 山田の口から吐き出される煙を 
放心した目で眺め 心の中は  

嘘だ・嘘だ・嘘だ・嘘だ・嘘だ・嘘だ・嘘だ・嘘だ
夢・夢・夢・ きっと夢なの・ 目が覚めたら
壮馬と悠馬が 起こして 康二が私の隣で寝ている
夢・夢・夢・ きっと夢なの・ 目が覚めたら・・・・・

「 奥さん この家は何時から? 」

「 3年前に 」

「 こいつの会社は? 」
山田は吸っていた煙草を灰皿で揉み消し 
顎で康二を指した

「 〇〇精機 です 」

「 有名な会社だね △△自動車の下請けだったね 」
「 それだと こいつ年収は500位か? 」
綾乃は去年の康二の 給料と賞与を足して計算して 頷いた

「 明日 こいつの会社に電話するよ 」

「 人の女房を寝取った 成田を呼んでくれと」 

「 1週間 毎日掛けてやるよ 」

「 俺の家を 俺の家庭を 俺に一生残る傷を付けた 成田さんを 」
康二を睨みつけ 吐き捨てるように言い放ち

「 奥さん 夜分に お邪魔しました 」
山田は 立ち上がった
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