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心の中のガラスは砕けて散った
第7章 7月
「 昨日な・・・洗濯機の中の 下着を見たんだよ
  早紀のな!!! 黒の薄い紐パンで、持ち上げたら 
  べっとり、白いのが付いてたんだよ、
  誰かさんのがな・・・・ 」

「 3回も中に出したのか? 」

・・・3回・・3回・・3回・・・・

心の中のガラスに描かれている二人の姿にヒビが走った
二人の会話が 何処か遠い所で話しているように綾乃は聞いて

心の中に描かれた 結婚式の 白いドレスにヒビが入り
粉々に音を立てて 崩れ落ち 残されたのは 漆黒の闇

夫を前に座る男に 視線を送るが 
綾乃はただ 心に空いた闇を見つめていた

「 あんた!! 遣った事分かってんのか? 」
夫を怒鳴りつけ 山田は力が抜けた様に姿勢が崩れ

「 私の家に電話を掛けてきただろ? 」

「 毎晩掛けて来てたな 」
綾乃は康二の頷く姿を見て 驚いた
町内会の連絡と、子機を持って寝室へ行き、
壁一枚隔てた隣で毎晩他人の家に、
人の奥さんに電話を掛け会話を交わして、
涙が零れ頬を一筋流れ落ちた

「 一度、俺が出ただろう 」

「 あの時に 感じたんだよ、話し方でね・・・ 」

「 人の家に 土足で踏み込んで・・・ 」

「 家なんて 壊れたら修理できるよ 」

「 金槌と鋸と、釘と板でね・・・ 」

「 家庭を 壊されたら どう修理するんだ? 」

「 俺たちが夫婦で、作って来たものを・・・」

「 確かに脆い 紙のトランプタワーだけどな!! 」

「 あんたが 土足で踏み込んで ふっ 」

「 簡単に・・・ こわれたよ 」

「 キャンパスに書いた 木炭は黒い線を残すんだよ
  その上に油絵の具を塗っても キャンパスには
  木炭の線は ずっと残るんだよ 分かるか? 」

「 私は・・・俺は・・・一生忘れないよ 昨日の 
  事は、昨日一日俺がどんな気持ちで居たか
  あんたには、分からないだろうな、早紀を
  抱いてたんだから 」

「 私は・・俺は・・ 一生・・・忘れない・・・」


「 どうして、くれるんだ!!!!    」

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