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やっと、逢えた
第6章 吸血鬼
彼女は俺の話を静かに聴いていた。

そして、俺の目を見つめながら言った。


「えっと。
整理します。
もしも私たちが運命的に結ばれる二人だったとしたら、
お互いに触れ合っても、
その…子供を授かったりしても、
問題ないんですね?
でも、そうでなかったら、
先生はO型の方がそれ以外の血液を輸血されるのと同じだから、
最悪、死んでしまうってことですか?
そして、私も過剰に先生の唾液とか体液とか…。
なんか、生々しい言い方してごめんなさい。
でもそういうものを過剰に取り込むと、
最悪、死んでしまうってことなんですね?
少しなら薬。
大量なら毒」


俺は頷く。


彼女は下を向いて少し考えてるようだったけど、
急に俺の方を見ると、

「歯磨きしても良いですか?」と言った。


「えっ?」


「私、歯医者さんとかにも罹れないから、
虫歯になりたくなくて、
何か食べたらすぐに歯磨きしてるんです。
今日は油断しちゃって、
時間が経ってしまいました」と笑った。


「そっか。
じゃあ、俺も歯磨きしようかな。
こっちにどうぞ」と言って、
広い洗面所に案内した。
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