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やっと、逢えた
第6章 吸血鬼
「えっと…吸血鬼って、
首から血を吸って、
吸われたヒトも吸血鬼になるっていう…?」


あまりにもプロトタイプの、
映画の中の吸血鬼の話をするから、
俺は思わず笑ってしまった。


「いやいや。
だいぶ違うかな。
っていうか、血を吸われる度に吸血鬼が増えていったら、
普通の人間、居なくなるだろうな」


「そういえば、そうですね?」
と、彼女もクスクス笑った。


「ちゃんと説明するけど、
判らないことも多くてね」と言ってお茶を飲む。


「あのさ。
同じ葉っぱなのに、
俺が淹れるのと全然味が違うんだけど?」


「そうですか?
甘くて苦手だっていう方も居るんですよね。
さっと淹れて苦めな方が良いこともあるし。
お寿司とかの時は、そうじゃないですか?」


俺の知らないことが出来るんだなと思って、
思わず彼女を見つめてしまうと、
彼女は恥ずかしそうに下を向いてしまった。


さて。
どこから説明するか?
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