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雨が好き
第76章 初夢
なんだか、すごくいい夢だった気がする。
蒼人さんが出てきて・・・出てきて・・・それで、なんだっけ?

歯磨きをして、リビングに行くと、お父さんが朝ごはんの準備をしていた。
朝ごはんは、お雑煮だった。

とり肉、小松菜、にんじん、しいたけ、かまぼこ
そして、四角い焼いたお餅

毎年、お父さんが作ってくれるお雑煮で、私はこれが大好きだった。
ひとくち、お汁をすする。

うん、やっぱりおいしい。
あ、そうだ・・・。

「ねえ、お父さん」

今度、このお雑煮の作り方、教えて。
そう言うと、そんな大したレシピじゃないよと、お父さんは笑っていた。

でもいいの。
それでいい。

私が、食べて、おいしいと思った味。
いつか、蒼人さんに作ってあげたいから。

「なんか、みなと、機嫌良い?」
お父さんも自分の分をよそって、席についた。
一緒に、改めて、いただきますを言う。

機嫌・・・うん、確かにいい。
夢見がとても良かったから。
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