この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
雨が好き
第74章 お礼参り

「まずは、この一年のお礼をするんだそうです」
蒼人さんが言う。
初詣をしたら、ちゃんと、お礼を言う。
この一年間、見守ってくださってありがとうございました。
それが『お礼参り』
「なんか、お礼参りって言うと・・・」
「金属バット持って、とか言い出すなよ」
水際さんが言いかけた言葉を蒼人さんが引き継いだ。
それを聞いて私はまた、笑ってしまう。
身体に寒さが沁みるほどの気温
でも、寒くない。
本殿の前、三人並んで、頭を下げる。
言葉に出さないで、心の中で。
『神様、ありがとうございます』
『蒼人さんに会わせてくれて』
『蒼人さんの隣で今年を終えられて』
私は、今年、たくさん嬉しいことがあった。
たくさんわかったことがあった。
全部、蒼人さんがくれたことだった。
だから、来年も・・・その次の年もきっと・・・
「みなとさん?」
あまりにも長くお祈りしすぎたから?
蒼人さんが声をかけてくれた。
蒼人さんの向こうで、水際さんが笑っていた。
「もうすぐ年が明けますよ」
蒼人さんが手を差し出してきた。
「早く!初詣の列に並ぼうよ!!」
水際さんが早足で神社の階段の方にいく。
私は、蒼人さんの手を取った。
来年も・・・よろしくお願いします。
そんな気持ちがこもっていた。
蒼人さんが言う。
初詣をしたら、ちゃんと、お礼を言う。
この一年間、見守ってくださってありがとうございました。
それが『お礼参り』
「なんか、お礼参りって言うと・・・」
「金属バット持って、とか言い出すなよ」
水際さんが言いかけた言葉を蒼人さんが引き継いだ。
それを聞いて私はまた、笑ってしまう。
身体に寒さが沁みるほどの気温
でも、寒くない。
本殿の前、三人並んで、頭を下げる。
言葉に出さないで、心の中で。
『神様、ありがとうございます』
『蒼人さんに会わせてくれて』
『蒼人さんの隣で今年を終えられて』
私は、今年、たくさん嬉しいことがあった。
たくさんわかったことがあった。
全部、蒼人さんがくれたことだった。
だから、来年も・・・その次の年もきっと・・・
「みなとさん?」
あまりにも長くお祈りしすぎたから?
蒼人さんが声をかけてくれた。
蒼人さんの向こうで、水際さんが笑っていた。
「もうすぐ年が明けますよ」
蒼人さんが手を差し出してきた。
「早く!初詣の列に並ぼうよ!!」
水際さんが早足で神社の階段の方にいく。
私は、蒼人さんの手を取った。
来年も・・・よろしくお願いします。
そんな気持ちがこもっていた。

