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雨が好き
第70章 クリスマス会
たくさんの拍手をもらって、私はやっと腰を下ろすことが出来た。

「すごい!感動的!!私もみなとちゃん大好き!!」
ぎゅっと水際さんが座った私を抱きしめるようにしてくれた。

「さ!食べよ!ね?」
その言葉に答えるように、キッチンの奥からお父さんが声をあげる。
「今日は、『みなと町』スペシャルクリスマスコースだよ
 みなと、お給仕してくれるかい?」

もう一度ぐいと涙を手の甲で拭うと、私はカウンターにお料理を取りに行く。
私が立ち上がったせいだろうか、蒼人さんも一緒に立ち上がってカウンターまで来てくれた。

「これ、運んだらいい?」
私がお父さんから受け取った大皿に盛ったナポリタンを受け取る。
私はいつもの銀のお盆に少し大きめのグラタン皿を乗せる。こっちはクリームグラタンだ。

はい、これはフォークとスプーン
それから、お手拭きも

あと・・・え?唐揚げもあるの?
ポテトフライまで?

お父さんは大分張り切ってくれたみたい。
いつもはお店で出すことがない、唐揚げやポテトフライまで作ってくれていた。
しかもいい具合に揚げたてである。
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