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雨が好き
第70章 クリスマス会

そんな・・・
いきなりの無茶振りに私は慌てふためいてしまう。
蒼人さんが何かを言ってくれようとしている気配があったが、水際さんがじっと私を見つめてきているのに気がついた。
なんだろう、何か、引き下がっちゃいけない気がする。
ちょっとだけ震える足を押さえながら、私は立ち上がった。
私が立ち上がったのを見て、蒼人さんが浮かせかけた腰を下ろしたのがわかった。
小学校から不登校だった私は、人前で挨拶する経験なんて、たぶん人生全部足しても2〜3回位かもしれない。
でも・・・蒼人さんいるし、お父さんいるし、水際さんのことも・・・好きだし。
「え・・・っと・・・今日は、忙しい所・・・『みなと町』のクリスマス会に来ていただき、ありがとうございます」
ぺこり、とお辞儀をした拍子に、三角帽子が落ちそうになったので、慌てて手で支える。
その時、ちらりと視線がカウンターの方に向く。
キッチンの奥でお父さんが私を見ていてくれているのがわかった。
すごく、優しい目だった。それで少し、強くなれた気がした。
いきなりの無茶振りに私は慌てふためいてしまう。
蒼人さんが何かを言ってくれようとしている気配があったが、水際さんがじっと私を見つめてきているのに気がついた。
なんだろう、何か、引き下がっちゃいけない気がする。
ちょっとだけ震える足を押さえながら、私は立ち上がった。
私が立ち上がったのを見て、蒼人さんが浮かせかけた腰を下ろしたのがわかった。
小学校から不登校だった私は、人前で挨拶する経験なんて、たぶん人生全部足しても2〜3回位かもしれない。
でも・・・蒼人さんいるし、お父さんいるし、水際さんのことも・・・好きだし。
「え・・・っと・・・今日は、忙しい所・・・『みなと町』のクリスマス会に来ていただき、ありがとうございます」
ぺこり、とお辞儀をした拍子に、三角帽子が落ちそうになったので、慌てて手で支える。
その時、ちらりと視線がカウンターの方に向く。
キッチンの奥でお父さんが私を見ていてくれているのがわかった。
すごく、優しい目だった。それで少し、強くなれた気がした。

