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雨が好き
第67章 クリスマス・ディナー

「毎年、山頂のガーデンでイルミネーションをするんです」
車で行かれるところから、山頂まで、少しだけ歩かなくてはいけない。
そのせいか、人が少なく、イルミネーションとしては穴場なのだそうだ。
「色々調べてみたんですけど、ここならそんなに混んでないかなって」
その言葉で、あ、と気がついた。
蒼人さん、私が人混みが苦手ってことを覚えていてくれて・・・。
私のことを考えて、行く場所を探してくれたの?
そう思うと、胸がまた、あったかくなった。
サイドウィンドウから外を見る。今日は良い天気で、夕暮れに向かう日差しが柔らかく周囲を包んでいた。
カーラジオから流れるポップスが車内を満たす。
好きな曲なのかな?蒼人さんがいくつかの曲のときには、そっと歌を口ずさんでいた。
お歌、好きなのかもしれない。
「あと30分くらいでつきますよ」
外がオレンジに染まりだした頃、蒼人さんがそう言った。
山の下にある駐車場に車を止め、防寒着を着込む。
暖かかった車内に比べて、外はシンと冷えていた。
蒼人さんのリュックにはあったかいカフェラテ、
寒い時用の携帯カイロ
私のリュックにはデザートの入ったちいちゃいバスケット、
それから、ちょっと秘密のもの
手袋をして、少しの勾配の坂道を歩いていく。
車で行かれるところから、山頂まで、少しだけ歩かなくてはいけない。
そのせいか、人が少なく、イルミネーションとしては穴場なのだそうだ。
「色々調べてみたんですけど、ここならそんなに混んでないかなって」
その言葉で、あ、と気がついた。
蒼人さん、私が人混みが苦手ってことを覚えていてくれて・・・。
私のことを考えて、行く場所を探してくれたの?
そう思うと、胸がまた、あったかくなった。
サイドウィンドウから外を見る。今日は良い天気で、夕暮れに向かう日差しが柔らかく周囲を包んでいた。
カーラジオから流れるポップスが車内を満たす。
好きな曲なのかな?蒼人さんがいくつかの曲のときには、そっと歌を口ずさんでいた。
お歌、好きなのかもしれない。
「あと30分くらいでつきますよ」
外がオレンジに染まりだした頃、蒼人さんがそう言った。
山の下にある駐車場に車を止め、防寒着を着込む。
暖かかった車内に比べて、外はシンと冷えていた。
蒼人さんのリュックにはあったかいカフェラテ、
寒い時用の携帯カイロ
私のリュックにはデザートの入ったちいちゃいバスケット、
それから、ちょっと秘密のもの
手袋をして、少しの勾配の坂道を歩いていく。

