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天狐あやかし秘譚
第71章 其疾如風(きしつじょふう)

☆☆☆
瞬間、バリン!と綾音が寝かされている部屋のすべての窓ガラスが弾け飛ぶように割れた。クチナワが最初に感じたのは風だった。
ものすごい風の塊が自分を壁まで吹き飛ばした。そう認識したのだ。
次に思ったのは、敵襲か?ということだ。
それを思って、起き上がり、咄嗟に身構えようとし、そして、目を見開いた。
彼の視線の先には、全身から妖気を溢れかえらせる、雷を纏った妖怪、神の如き力を持つ天狐が、左手で綾音を抱きしめる姿があった。
「貴様ら・・・よくも汚い手で、綾音に触れてくれたな・・・ただで、済むと思うなよ」
その迸る力は、クチナワをして、死を思わせるのに、十分なほどの気迫を持っていた。
瞬間、バリン!と綾音が寝かされている部屋のすべての窓ガラスが弾け飛ぶように割れた。クチナワが最初に感じたのは風だった。
ものすごい風の塊が自分を壁まで吹き飛ばした。そう認識したのだ。
次に思ったのは、敵襲か?ということだ。
それを思って、起き上がり、咄嗟に身構えようとし、そして、目を見開いた。
彼の視線の先には、全身から妖気を溢れかえらせる、雷を纏った妖怪、神の如き力を持つ天狐が、左手で綾音を抱きしめる姿があった。
「貴様ら・・・よくも汚い手で、綾音に触れてくれたな・・・ただで、済むと思うなよ」
その迸る力は、クチナワをして、死を思わせるのに、十分なほどの気迫を持っていた。

